研究課題/領域番号 |
23K09943
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
石田 絵美子 兵庫医科大学, 看護学部, 准教授 (50759058)
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研究分担者 |
藤本 浩一 兵庫医科大学, 看護学部, 教授 (20467666)
向畑 毅 兵庫医科大学, 看護学部, 講師 (90784447)
稲原 美苗 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00645997)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 精神障害者 / 看護師 / 関係性 / 現象学 |
研究実績の概要 |
本研究では、精神障害者への支援を病院から地域という繋がりのあるケアシステムの中で捉えた上で、特に精神科看護実践の基盤となる「関係性」に注目しつつ多職種連携による精神科看護実践のあり方を明らかにすることを目的とする。 本研究は、2017年より実施してきた精神科領域での調査を引き継ぎ、研究を発展させることを目指している。研究初年度となる2023年度は、前年度末に調査依頼した精神科訪問看護ステーションに約1週間赴き、予備調査として訪問看護に同行してフィールドノートを作成した。また、訪問看護師と利用者へのインタビューの依頼を行った。現時点で、訪問看護師3名から承諾を得て、各2回ずつのインタビューを実施した。インタビューの成果の一部は、第43回日本看護科学学会学術集会にて報告した。この内容は今後、さらに分析をすすめ、所属学会へ投稿する準備をすすめていく予定である。さらに、所属学会の特集号の企画の一つとして、訪問看護師3名のグループインタビューも実施して、その成果も現在まとめている。利用者への依頼に際して1名は断られ、1名は1回のインタビューを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は予定通り、精神科訪問看護ステーションへの調査に際して、同行訪問や訪問看護師と利用者へのインタビューの依頼と実施を行った。しかし、利用者への依頼と承諾が困難であったこと、また、後半は、本研究の前段階の調査研究の最終年度と重複することになり、そちらの研究との兼ね合いで、インタビューデータの分析や次の調査病棟への依頼等の予定が一部ずれ込むことになった。
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今後の研究の推進方策 |
1)2024年度は、以前コロナ禍で依頼することができなかった急性期病棟での調査を依頼して、実施する。まずは対象施設の管理者に研究の詳細を説明して急性期病棟の師長を紹介してもらう。師長に研究・調査の説明と協力を依頼し、承諾後にフィールド調査を実施する。フィールド調査を通じて、看護師へのインタビューも依頼、実施していく。 2)2023年度に実施して一部報告をした訪問看護師に関するインタビューデータの分析を行い、論文投稿の準備をしていく。 3)精神障害者や彼らにかかわり、支援する看護師以外のスタッフやご家族への調査にも目を向けて、インタビューの依頼や実施等についても検討し、準備をしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度も精神科病院ではコロナ感染症対策も行われていたのに加えて、インフルエンザ流行もあり、一部予定していた病院での調査を実施することが困難であった。そのため、2024年度は、2023年度に予定していた調査にかかわる諸費(打ち合わせやインタビューのための交通費、テープ起こしの依頼費など)の支出を予定している。また、投稿論文のための英文校正費、さらに当初から予定していたテープ起こし代、謝金、その他にもデータ分析のためのパソコンと印刷のためのトナー、学会参加などにかかる支出も予定している。
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