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2023 年度 実施状況報告書

在宅がん患者看取りのベストプラクティスを達成する訪問看護ツールの開発と検証

研究課題

研究課題/領域番号 23K10032
研究機関岡山大学

研究代表者

谷垣 靜子  岡山大学, 保健学研究科, 特命教授 (80263143)

研究分担者 長江 弘子  亀田医療大学, 看護学部, 教授 (10265770)
岸田 研作  岡山大学, 社会文化科学学域, 教授 (30346407)
仁科 祐子  鳥取大学, 医学部, 教授 (70362879)
乗越 千枝  四天王寺大学, 看護学部, 教授 (70389500)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード訪問看護 / 在宅がん患者 / ベストプラクティス
研究実績の概要

令和5年度は、在宅療養中のがん患者のベストプラクティスを収集することを目的とした。文献の選択には、医学中央雑誌web版を使用した。検索期間は、2023年までの全期間とした。キーワードは、「訪問看護」、「ベストプラクティス」とし、原著(研究報告を含む)で絞り込んだ。ヒットしたのは8件であった。精読した結果、本研究に当てはまるものはなかった。文献検討の結果、該当する文献が見当たらなかったのは、ベストプラクティスな訪問看護活動は存在すると考えるが、論文化することには困難を要するからではないかと考えた。なぜならば、訪問看護単独で在宅療養者の支援を実施しているケースは少ない。まして、がん患者であればなおさら多職種連携のもと支援が行われている。訪問看護に特化したべストプラクティスを抽出することは難しいと考えるが、文献検討をする中でいくつかの「事例検討」論文に出会った。
事例検討は、年を増すごとに増えている。がん患者の看取りに関する事例検討文献の中から明らかになっていることは、がんという病気を抱えながらも、苦痛の緩和を図りつつ、生活の質の向上を目指すことであり、その人らしく生ききることを支えることであった。支援に関わる訪問看護師は、本人はもちろん家族の支えや周囲の人々などの、人的資源、経済的環境なども考慮しつつ多角的な視点をもって看護実践を行っていた。
在宅療養の場は、病院と異なる生活の場である。最期のときを過ごすがん患者とその家族にとって在宅において良い看取りを実践できるよう、訪問看護ツールの開発に取り組む。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献検討の結果、本研究に当てはまるものはなかった。しかし、事例検討の文献を参考に訪問看護師の看護支援内容を明らかにした。研究計画に基づき、着実に研究を進める。

今後の研究の推進方策

令和6年度の取り組みは、看取りケアのツール開発である。方法としては、フォーカスグループミーティングを開催し、看取りに必要な看護について「看護行動」に落とし込んでいきたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

令和5年度に予定した費用よりも少なく終えられたのは、旅費支出が計画していたものよりも少額で済んだことによると思われる。要因は、学会が近場で開催されたことがある。令和6年度は、調査費用が膨らむ恐れがある。助成金を活用して精力的に活動を行う予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 3件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 在宅終末期患者を支える「家族のコミットメント」の概念分析2024

    • 著者名/発表者名
      内田史江、谷垣靜子
    • 雑誌名

      日本エンドオブライフケア学会誌

      巻: 8 ページ: 33-41

    • DOI

      10.57506/jseolc.080101

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 継続看護マネジメントを基盤に開発した多職種連携教育プログラムの実施と評価2023

    • 著者名/発表者名
      岡田麻里、長江弘子、仁科祐子、片山陽子、谷垣靜子、酒井昌子、乗越千枝、小池愛弓、坂井志麻、彦聖美
    • 雑誌名

      日本在宅ケア学会誌

      巻: 26(2) ページ: 154-161

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Exploring tacit knowledge based on an expert nurse's practice for stroke patients2023

    • 著者名/発表者名
      Satsuki Obama, Tsuyako Hidaka, Shizuko Tanigaki
    • 雑誌名

      Nursing Philosophy

      巻: 24(3) ページ: -

    • DOI

      10.1111/nup.12459

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Experiences of dialogue in advance care planning educational programs.2023

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Kato, Takak Iwasaki, Ayako Ko, Yuko Nishina, Shizuko Tanigaki, Chie Norikoshi, Masako Sakai, Mari Ito, Nozomi Harasawa, Keiko Tamura, Hiroko Nagae.
    • 雑誌名

      Nursing Ethics

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1177/09697330231166086

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] コロナ禍における人工呼吸器装着のALS療養者を在宅で介護する家族の介護継続意思2023

    • 著者名/発表者名
      谷垣靜子、脇楓、山下琴美
    • 学会等名
      第6回 日本エンドオブライフケア学会学術集会
  • [学会発表] 筋委縮性側索硬化症患者および家族の人工呼吸器装着時の意思決定支援に関する文献検討2023

    • 著者名/発表者名
      谷垣靜子、中川明子、山下琴美
    • 学会等名
      第6回 日本エンドオブライフケア学会学術集会
  • [学会発表] 終末期がん患者を看取る家族の心情や苦悩に関する文献検討2023

    • 著者名/発表者名
      谷垣靜子、河本莉奈、山下琴美
    • 学会等名
      第6回 日本エンドオブライフケア学会学術集会
  • [学会発表] 訪問看護師の「個別性のある看護」の実践内容2023

    • 著者名/発表者名
      谷垣靜子、仁井名沙樹、山下琴美
    • 学会等名
      第28回 日本在宅ケア学会学術集会
  • [学会発表] 在宅終末期患者を支える「家族コミットメント」の概念分析2023

    • 著者名/発表者名
      内田史江、谷垣靜子
    • 学会等名
      第43回 日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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