研究課題/領域番号 |
23K10070
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
賀数 勝太 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (70782150)
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研究分担者 |
小林 京子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (30437446)
西垣 佳織 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90637852)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | PICS / 協働 / 家族看護 |
研究実績の概要 |
現在の我が国において患者の集中治療後症候群(Post-intensive Care Syndrome;以下PICS)および患者家族の集中治療後症候群(Post-inten sive Care Syndrome-Family;以下PICS-F)を適切に捉えるモデルや尺度に関する研究が不足している。したがって、本研究課題は、近年の集中治療室(Intensive Care Unit;以下、ICU)の現場において、看護師と患者家族が協働関係のもとにPICS-Fの予防および改善のためのケアモデルを構築することである。本研究では、国内外の先行研究において患者家族を中心とした患者ケアであるFamily-Cen tered Care(以下、FCC)の概念を踏まえて、看護師および患者家族の双方から抽出されたデータをもとに看護師-患者家族協働実践モデルの開発をすることを目的とする。すなわち、本研究では、特にPICS-Fに焦点を当て、その予防と改善につながるためのICUの看護師と患者家族の協働実践モデルの開発を目指す。本研究の重要性は、これまでに開発された他の看護師の看護実践モデルと異なり、看護師および患者家族の双方の視点から看護師-患者家族協働実践モデルを構築することにある。 本年度は主に文献検討により、第1段階として計画していた看護師および患者家族へのインタビューガイドの作成を行った。また、国内の関連学会への参加を通じて第2段階での研究協力機関の情報収集およびインタビューガイドの洗練を行なった。これらより、次年度の計画遂行に必要な研究成果を得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
次年度の計画遂行に必要なインタビューガイドの作成に時間を要したため、第1段階完了まで引き続き文献検討および予備調査を進める必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
インタビューガイドの完成後に、日本国内におけるICUの病床を有する病院の看護部へ研究協力依頼文および承諾書を用いて看護部長の許可を得た後に、ICUに勤務する看護師に本研究に関する研究協力依頼文を配布し、研究対象者をリクルートする。 看護師へのインタビュー調査開始後に並行して、同調査を行った施設を通じた患者家族のリクルートをする(先行して看護師へのインタビューを行い、その際にPICS-Fのリスクが高い患者家族を選定してもらうため)。 インタビュー結果を内容分析し、看護師と患者家族の協働に関する認識を明瞭化する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該研究の初年度であったため、研究データの分析を行うためのパソコンと調査依頼文書などの印刷物を出力するプリンター用トナーカートリッジなどの消耗品の購入に物品費を計上していたが、第1段階の遂行に時間を要したため執行に至らなかった。次年度以降はさらなる研究データの追加収集と分析等に研究協力者への謝金や共同分析のためのパソコン等が必要となるため、次年度に使用する費用として計画している。
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