研究課題/領域番号 |
23K10089
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
落合 亮太 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (90587370)
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研究分担者 |
石津 智子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10507859)
中井 陸運 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 客員研究員 (50595147)
仁田 学 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (60769016)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 先天性心疾患 / 成人移行支援 / リアルワールドデータ / バリデーションスタディ / 循環器看護 / 診療体制 |
研究実績の概要 |
2023年度にはJROAD-DPCデータベースから成人先天性心疾患患者を抽出する際の「抽出基準」、および疾患複雑度別の「分類方法」、およびその妥当性検証法を検討した。具体的には、過去に先天性心疾患領域を含む循環器領域でJROAD-DPC、DPC、NDB(匿名医療保険等関連情報データベース)を用いた国内外の研究のレビューと、小児循環器、循環器内科、データサイエンス分野の専門家を交えた協議を行った。検討の結果、同一のICD-10コードに異なる疾患複雑度にまたがる病名が複数含まれるため、傷病名まで含めて疾患複雑度を分類する必要性が示唆された。このため、JROAD-DPCデータベースからの患者抽出にはICD-10コード(Q、I)と傷病名コードを用い、疾患複雑度分類にはICD-10コード、傷病名コード、各コードを組み合わせた複数のアルゴリズムを使用して、感度と陽性的中率を算出することが妥当と考えられた。また、機能的単心室患者の抽出方法、フォンタン術後患者の抽出方法、ファロー四徴症患者の抽出方法、心不全患者の抽出方法などを検討した。加えて、連携する研究班とともに今後のvalidation study実施に向けて2024から2025年度にかけてのJROAD-DPCデータ利用申請を行い、採択された。さらに、JROAD-DCPデータベースは成人先天性心疾患診療において重要な役割を担う外来診療データを含まないため、外来診療データを含むNDBのデータ利用を想定したvalidation studyの方法も検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は2023・2024年度にvalidation studyの実施を計画しており、2023年度はその具体的な方法を検討した。2024年度の実施に向けて概ね計画通りに進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
筑波大学、横浜市立大学、千葉大学、宮崎大学、聖路加国際大学など複数施設の研究者と共同してvalidation studyを行う。併行して、2019年度から開始された成人先天性心疾患専門医制度に伴う総合・連携修練施設の設置が、入院後24時間・7日間・30日間死亡に及ぼす影響を評価するための研究計画を立案する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2024年度から2025年度にかけてのJROAD-DPCデータベースのデータ利用に向けて2024年度以降に利用料が発生する可能性を想定し、2023年度の研究費利用を研究遂行に支障のない範囲で控えたため。
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