研究課題/領域番号 |
23K10095
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
藤沼 小智子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (50554698)
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研究分担者 |
小島 ひで子 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (50433719)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 予防接種 / 苦痛緩和 / 乳幼児 / 看護職 |
研究実績の概要 |
本研究は、2019年度~2023年度の基盤研究C「予防接種従事者と親への幼児のワクチン接種関連疼痛マネジメント教育プログラムの開発」における研究成果をふまえ、日本における乳幼児へのHELP in KIDS & Adults2.0 CPGの導入に向けた教育内容を検討し看護職への教育による実装の障壁を明らかにすることを目的としている。 先行研究において東京都23区の定期予防接種医療機関に勤務する看護職は苦痛緩和の必要性の認識は高いものの、苦痛緩和方法の理解や不安があり実践できているとは言い難い現状があった。また、苦痛緩和実践が1割未満の方法でも保護者の判断によっては実践される方法があることからも、保護者に対する予防接種時の苦痛緩和に関する教育機会の確保が重要であることが明らかとなった。小児科専門医が不在の医療機関に勤務する看護職は小児科専門医のいる医療機関の看護職と比べ予防接種時の不安があることをふまえ、2023年度は、普段子どもと関わる機会の少ない看護職の苦痛緩和実践を明らかにするためにインタビュー調査を実施し現在分析中である(2019~2023年基盤C)。調査と並行して情報収集し、関連学会において予防接種時の薬理的・非薬理的苦痛緩和方法の情報提供をセミナーとして取り上げられるようになってきたことを確認している。また国内では成人対象のCOVID-19ワクチンに関する痛みをテーマとする報告もでてきたが、介入研究は依然として薬理的な方法や注射技術に関する処置的な方法に限られている。実装研究では、介入内容を臨床に適応させる前に、ガイドラインの有効性に不可欠な中心的要素を損わずに介入内容を決定する必要性があるため、2024年度は教育内容の検討と、日本における保護者への予防接種情報提供の現状を把握し、保護者への予防接種教育機会を得るための方策を検討することを計画する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響による影響で2019年度~2023年度基盤研究C「予防接種従事者と親への幼児のワクチン接種関連疼痛マネジメント教育プログラムの開発」の再延長によりデータ収集を実施したため、教育計画の立案まで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、日本における乳幼児へのHELP in KIDS & Adults 2.0 Clinical Practice Guideline for Reducing Pain and Fear from Vaccine Injections in Children and Adultsの導入に向けた教育内容を検討し看護職への教育による実装の障壁を明らかにすることを目的としている。 2024年度は先行研究での成果をふまえて、教育内容の検討をすすめる。また保護者に対する予防接種情報提供の現状を把握し、保護者への予防接種教育機会を得るための方策を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は調査準備や情報収集を主としたため本研究専用のパソコンは購入していなかった。2024年度は、本研究専用パソコンの購入および保護者対象調査の準備をすすめ、実施可能な時期に速やかに調査を開始する。調査時の文書送付や調査委託費用、学会での成果公表のための費用として使用する。
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