研究課題/領域番号 |
23K10112
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
杉浦 和子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (30584990)
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研究分担者 |
小林 隆夫 浜松医科大学, 医学部, 協定訪問共同研究員 (20107808)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 硬膜外麻酔 / 分娩 / 専門職連携 / シミュレーションプログラム / 助産師 / 産科医 / 麻酔科医 / 医療安全 |
研究実績の概要 |
本研究は、硬膜外分娩における安全性確保のための専門職連携に向けたシミュレーションプログラムを作成することを目的とする。 近年、我が国では硬膜外麻酔分娩(無痛分娩)の関心が高まり、2008年2.6%、2020年には8.6%と増加傾向にある。硬膜外麻酔分娩(無痛分娩)の安全性には施設による違いがあると言われている。硬膜外分娩は、麻酔により痛みが和らぎ、落ち着いて分娩を迎えられ満足感が高いことから望まれたり、ハイリスク分娩において痛みによる血圧上昇を防ぐことで適応されることもある。その一方で、陣痛が弱くなり分娩時間が長くなりやすく、そのために陣痛促進剤の使用・吸引・鉗子分娩実施率が上がり、母児に影響を与えることもある。医療施設分娩が9割強の中、分娩は助産師と医師と協働で行う。硬膜外麻酔分娩においては麻酔科医も加わり、より安全性の確保が求められる。当該年度は、文献検討、書籍における硬膜外麻酔分娩の知識の向上を図った。またシミュレ-ションプログラム開発に向け、研究協力の依頼を行った硬膜外麻酔分娩の実態を把握するためにローリスクの硬膜外麻酔分娩を行っている施設に。その他、専門職連携と医療安全の観点からは、研究分担者として産婦人科医師を確保した。また、研究の的確な指導を受けるために、スーパーバイザーとともに2024年度に向け、研究推進の道筋を、より明確にした。 以上より、硬膜外麻酔分娩の携わっている施設、産婦人科医師、麻酔科医師の環境整備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究者の移動に伴い、新たな研究協力施設を開拓した。硬膜外麻酔分娩における専門職間の役割と課題の明確化を図るための計画はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の環境整備から、硬膜外麻酔分娩における専門職連携において、各専門職の役割と課題の明確化を図るための視察・研修が必要であると方向づけた。2024年以降の計画に追加し、さらなる研究推進に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
第一に、2023年度より研究者の職場が変更となり、新たな研究協力施設開拓に向けた旅費が上乗せされた。また専門職連携の実態把握の推進に向けた研究分担者の確保及びその環境整備を行うための経費が計上された。そのことにより、より研究環境が整備され、2025年度の計画や予定を早め、より研究推進を図るスケジュールとした。
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