研究課題/領域番号 |
23K10120
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研究機関 | 清泉女学院大学 |
研究代表者 |
北村 千章 清泉女学院大学, 看護学部, 教授 (20643795)
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研究分担者 |
中込 さと子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (10254484)
竹鼻 ゆかり 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30296545)
室 亜衣 清泉女学院大学, 看護学部, 助教 (50816957)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 医療的ケア児 / 成人移行 / 遺伝性疾患 / 養護教諭 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、医療的ケア児が在籍する学校の養護教諭が必要としている遺伝/ゲノムリテラシー内容を明らかにし、子どもが過ごす場である学校における、養護教諭と遺伝看護専門職との連携モデルを提案し、介入・評価することである。医療的ケア児が過ごす場として学校を設定し、遺伝看護専門職によるコンサルテーションにより、養護教諭の医療的ケア児の健康管理能力を高める試みは、これまで未着手であり独創的である。本研究の目的が達成されれば、成人移行期に向かう遺伝性疾患を有する医療的ケア児が、健康な子どもと同じように、健康管理をしながら成長するための一助となる。また、医療的ケア児のみならず、他の小児慢性特定疾患の子どもにも活用できる可能性がある。 2023年度は、長野県教育委員会の協力を得て、養護教諭を対象に、医療的ケア児の受容に関わる要因や現状における認識について、フィールドワークとヒヤリングを実施した。研究分担者間で検討した国内外の文献を基に、調査の質問内容を検討した。 日本学校保健学会誌に、医療的ケア児を支える教育と医療に連携について、論文投稿をし、学術集会でも意見交換を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
長野県教育委員会の協力を得て、養護教諭を対象に、医療的ケア児の受容に関わる要因や現状における認識について、アンケート調査とインタビュー調査を実施する予定だったが、COVID-19が5類へ移行後も、学校への調査へ制限があり、開始が遅くなったため、インタビュー調査に至っていない。研究分担者とともに、長野県内のフィールドワークとヒヤリングを実施している。
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今後の研究の推進方策 |
子どもが就学した時に、最も身近で子どもの健康管理を担う養護教諭が求める支援や、必要なコンサルテーションの内容を明らかにし、遺伝医療専門職者が教育現場に介入し、就学期に適切な支援を受けることができるネットワークを構築してくことは、就学期のみならず、生涯を通しての医療的ケア児の生活の質の向上につながる。 2024年度は、学校で医療的ケア児が必要とする支援の一般化を目指して、長野県教育委員会と医療的ケア児の保護者に研究協力を得る。長野県内の学校に通学する医療的ケア児約200名の保護者と子どもの情報収集に出向き、学校で必要な支援について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
長野県教育委員会の養護教諭が対象であり、大学への来校やオンラインでのヒアリングなど により旅費が発生しなかった。研究分担者と共に長野県教育委員会でフィールドワーク・ヒアリングを実施した。
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