研究課題/領域番号 |
23K10136
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
松森 直美 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (20336845)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 小児看護ケアモデル / 倫理的看護実践 / 小児看護現任教育 / 卒後教育 / 混合病棟 / オンライン講座 |
研究実績の概要 |
現在の心理的準備を含む倫理的看護実践の認識と研修の課題を明らかにするため、全国の小児診療科をもつ医療施設1500件の卒後2年目以上の看護師各2名に調査依頼書を配布しWEB調査(2023年2月~12月)を行った。 回収数422、有効回答数347(有効回答率11.6%)、回答者の所属病棟は成人との混合病棟45.0%、小児病棟40.9%、外来13.5%、職位はスタッフ81.3%、主任9.8%、管理職6.6%、看護師経験年数は10年以下44.7%、11年以上55.3%、小児看護経験年数は10年以下78.4%、11年以上21.6%であった。 子どもへの心理的準備の必要性は「常に必要」64.6%、「状況に応じて必要」35.4%で、「必要ない」との回答はなかった。 子どもへの心理的準備の実施理由は、「子どもの不安を軽減するため」98.8%、「子どももインフォームド・コンセント(IC)の権利がある」97.4%等であった。実施できない理由は「説明のタイミングが合わない」79.8%「子どもが逆に不安感・恐怖感を抱く」60.2%、「コロナ感染拡大による体制変化や業務増加」38.6%等であった。 研修会等で希望する内容は、「家族への関わり方・対応方法」79.3%、「子どもへの心理的準備の発達段階別の方法」72.6%、「子どもの反応への対応方法」68.3%、希望する受講方法はオンデマンド配信66.0%、ライブ配信50.7%、対面形式36.3%であった。 11月には2日間の臨床看護師を対象としたオンライン講座を開催したが、次回は上記の結果を活かした内容、方法を取り入れ開催したいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内の小児看護に携わる看護師の倫理的看護実践の状況について現状調査を実施し、今後の講座開催へ向けた基礎資料を収集することができた。 WEB調査による回収率は当初考えていた回収率を下回ったが、全体の傾向は把握できたと考える。 オンライン講座を開催したが、広報活動や日程の調整、オンデマンドの活用など参加者を増やす工夫を行う必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、調査結果で得た研修内容の要望や、オンラインまたはオンデマンドで講座内容が活用できる方法を取り入れた講座を開催し、対象者の反応や参加度を把握していきたいと考える。 また、学会発表および論文掲載により、調査結果の公開と講座内容の普及に努める必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度実施したWEB調査のデータ回収率が低かったため追加調査を行う必要性が生じたため対象施設をあらたに加えて業者に依頼し調査を行った。
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