研究課題/領域番号 |
23K10157
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
常盤 文枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00291740)
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研究分担者 |
水間 夏子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (00740193)
上原 美子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10708473)
辻 玲子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20644470)
浅井 宏美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (40511126)
伊藤 善典 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50648326)
東口 晴菜 埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 大学院研究員 (60890530)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ヤングケアラー / 高校生介護者 / 支援者間連携 / QOL |
研究実績の概要 |
本研究は、アイデンティティの確立という重要な発達課題を有する高校生ヤングケアラーに着目し、高校生ヤングケアラーの生活の質(Quality of Life:QOL)に資する領域横断的な支援者間連携モデルを構築することを目的とする。 2023年度は、支援者間の連携に関する課題の明確化のために、S県内の県立高校のおける高校生ヤングケアラーへの支援経験や学校外の支援者・関係機関との連携の経験がある高校の選定し、同意の得られた高校の関係者を対象に、半構造化面接法を実施した。参加者は、 管理者、教諭、 養護教諭、スクールソーシャルワーカーの計9名であった.語られた事例の中では、高校内では担任、養護教諭、部活動顧問、保健主事、学年主任、管理職、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、外部機関等は 児童相談所、市町村、ハローワーク、若者支援サポートステーション、小・中学校、近所の方と連携していた.支援者間連携を促進する因子としては[管理者のリーダーシップ][養護教諭の調整力][教職員の気づきと察知する力][情報集約(フォーマル・インフォーマル)][役割分担と共通理解][生徒への丁寧で継続的なかかわり]が抽出された.また, 支援者間連携を阻害する因子としては[ヤングケアラーの無自覚と秘密の保持][タイムリーな介入の判断と支援手段の選択][他機関との情報共有及び対応][長期的なフォーローアップ]が抽出された. 次年度はさらに県立高校に派遣されるスクールソーシャルワーカー(SSW)、スクールカウンセラー(SC)、巡回相談員、自治体職員や児童福祉相談所職員などへのヒアリングを実施し情報を収集する予定である。 なお、本研究の前提として分析した「ヤングケアラー」の概念定義は、日本看護科学学会看護学学術用語集JANSpediaに掲載された(2024年5月)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年計画のフェーズにそって概ね計画通りに進捗している。高校内関係者へのヒアリングは終了している。複数校を管轄しているSSWの関りが学内関係者への仲介となるケースが多いので、現在追加のヒアリングを進めている。これらの質的データを総合的に分析する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画では、①支援者間の連携に関する課題の明確化、②高校生ヤングケアラーのQOLと関連要因の把握、③支援間連携を促進するケアラー・アセスメントツールの作成と評価を行い、最終的に効果的な支援者間連携モデルの可視化を試みる。3カ年計画でⅠ~Ⅲの3つのフェーズで進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度計画に計上していた謝金は、職務上受け取りができないケースがあり、予定額より余剰が生じた。2024年度は調査研究計画を行う経費を計上している。調査範囲の確定により予定金額よりも支出が増える可能性があるため、昨年度の余剰分を2024年度に使用する予定である。
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