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2023 年度 実施状況報告書

性に関する自己決定スキル習得を支援するAI活用型シミュレーション教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K10160
研究機関神奈川県立保健福祉大学

研究代表者

高橋 佐和子  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (80584987)

研究分担者 伊藤 純子  静岡県立大学, 看護学部, 助教 (10436959)
榎本 貴志  豊田工業高等専門学校, 一般学科, 教授 (70314044)
池山 敦  皇學館大学, 教育開発センター, 准教授 (80758681)
山邉 悠太  東京医療保健大学, 医療保健学部, 助教 (90961657)
都築 啓太  豊田工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (40713045)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード性教育 / 自己決定スキル / アイデア創出 / 教材開発
研究実績の概要

本研究では、中高校生を対象とし、性に関する自己決定スキルを体験的学習により向上させるAI活用型教材開発を目的としている。令和5年度は、性教育に関する情報収集を主に実施した。中学校3校、高等学校2校で性教育を実施し、性に関する意識や講演内容についてのアンケートを実施した。また、教材開発を協働実施している高等専門学校では、学生にアイデア創出ワークショップを実施した。
1)中学校でのアンケートでは、「性について話をするのは恥ずかしいことだ」の回答は、A中学校44.3%、B中学校26.9%、C中学校14.0%、「性的な経験を交際相手に求められたら断ることができる」では、A中学校73.8%、B中学校66.6%、C中学校75.9%、「中学生は性的な関わりを経験するべきではない」は、A中学校64.2%、B中学校61.5%、C中学校69.7%であった。中学校により性に関する認識には差があり、学校風土や地域背景など、学校の状況に応じた性教育が必要であることが明らかになった。
2)高等学校では、実施した性教育講演について自由記述で感想を得た。「大人になるための大事な事をたくさん学べた。このような機会をもっと増やすべき。」、「友達同士で恥ずかしがって何も知らないより知っていた方が良いので、今回知ることができてよかった。」、「中学校では教わらなかったことを、知ることができた。」、「これまでは情報が無く、信ぴょう性の低いうわさばかりだったので、性についての講演は重要。」など、性に関する知識を得たい意欲があるにも関わらず機会は十分でない現状が明らかになった。
3)高等専門学校でのワークショップでは、性的同意の問題を課題に挙げ、「自分で決めて行動できる力」を育てるアプリケーションのアイデアを創出した。最も支持されたアイデアは、人間関係の影響を受けにくくするために匿名で意見を表出し合うアイデアであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5年度の計画は、情報収集および教材β版開発に着手することであった。中学校や高等学校の生徒や教員等から情報収集ができ、また、高等専門学校の学生と教材開発についてのチームづくりもすることができており、概ね計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

教材開発を進め、完成を目指すこととなる。これまでのアイデアをより洗練し、形にするために、専門家のアドバイスを受ける。また、現場からより多くの意見を集めるため、学会発表や論文にて公表する。

次年度使用額が生じた理由

当初の研究計画では、2023年度より、教材のβ版開発をする予定であり、そこにかかる研究費を見込んでいた。しかし、情報収集及び研究者間での協議を行う中で、現時点では、教材のアイデアをより明確にすることが重要であると判断した。そこで、2024年度8月ごろまでを目処に研究メンバーや高専生とアイデアを洗練、ベータ版開発への着手は9月以降とする。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 高専学生寮における学生を主体とする健康教育の試み2023

    • 著者名/発表者名
      榎本 貴志、木之本 奈美、金坂 尚礼、髙津 浩彰、伊藤 純子、高橋 佐和子
    • 雑誌名

      豊田工業高等専門学校研究紀要

      巻: 55 ページ: 15-26

    • DOI

      10.20692/toyotakosenkiyo.55-4

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 中学生の性に関する認識と主観的規範―B中学校の調査から2024

    • 著者名/発表者名
      高橋佐和子、伊藤純子
    • 学会等名
      第12回日本公衆衛生看護学会
  • [学会発表] 精緻化見込みモデルを活用した思春期性教育プログラムの開発2023

    • 著者名/発表者名
      高橋佐和子、伊藤純子
    • 学会等名
      ヘルスコミュニケーション学関連学会
  • [学会発表] 精緻化見込みモデルを活用した思春期性教育プログラムの実施と評価2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤純子、高橋佐和子
    • 学会等名
      日本地域看護学会第26回学術集会
  • [学会発表] School Health Activities of School Nurse Teachers in Japan Regarding the COVID-19 Pandemic and Their Challenges.2023

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama,Y., Nakamura,F., Takahashi,S.,Kato,E., Saito,A., Shiba,Y., Arakida,M.
    • 学会等名
      2023 School Nurses International Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] The Role and Challenges of School Nursing Teachers on the COVID-19 Pandemic in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      2)Takahashi,S., Uchiyama,Y., Nakamura,F., Kato,E., Saito,A., Shiba,Y., Arakida,M.
    • 学会等名
      2023 School Nurses International Conference
    • 国際学会
  • [図書] 新任期保健師でもできる! おもしろ健康教育のつくり方2024

    • 著者名/発表者名
      伊藤純子、高橋佐和子
    • 総ページ数
      136
    • 出版者
      医学書院
    • ISBN
      978-4-260-05352-5

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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