研究課題/領域番号 |
23K10175
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
土屋 さやか 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (50757044)
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研究分担者 |
早瀬 麻子 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (10511909)
藤田 和佳子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (10732753)
大橋 一友 大手前大学, 国際看護学部, 教授 (30203897)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 文化適応能力 / 異文化間看護 / 異文化間ケア / 助産師 / 助産学 |
研究実績の概要 |
2023年度は助産師を対象とした「外国の方向けの退院時チェックリスト」の使用感および評価について、質的研究を行った。「外国の方向けの退院時チェックリスト」を使用した助産師7名に半構造化面接を行い、質的記述的に分析を行った。10名の外国人妊産褥婦に対して「外国の方向けの退院時チェックリスト」を使用した場面についての語りを分析した。その結果、助産師は外国人にとって馴染みのない日本の母子保健システムやサービスを詳しく説明したいと強く感じ「外国の方向けの退院時チェックリスト」を使用していることが明らかとなった。そして、対象外国人の日本語のレベルや手続きへの理解度を外国人の反応から確認して、その外国人に合わせた情報の伝え方、内容を工夫していた。「外国の方向けの退院時チェックリスト」は単なる情報提供ツールのみならず、対象外国人とのコミュニケーションを促進し、外国人の反応やニーズを引き出すツールとして活用されていた。そのため、「外国の方向けの退院時チェックリスト」は、助産師の保健指導を促進するためのツールとして使用すると有効であることが示唆された。本研究結果は、第64回日本母性衛生学会にて「助産師による「外国の方向けの退院時チェックリスト」の効果的な使用方法に関する質的分析」と題して口頭発表を行った。 また、2023年度には、2024年度に行う予定の助産師のCultural Competenceを明らかにする質的研究のための準備として、文献検討を行い、次の研究準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は当初計画通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度には、助産師のCultural Competenceを明らかにする質的研究を行う計画である。研究の倫理申請を行い、データ収集を行っていきたいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度行う助産師のCultural Competenceについての質的研究に助成金を使用する予定である。
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