研究課題/領域番号 |
23K10222
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
小川 真寛 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (00732182)
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研究分担者 |
大庭 潤平 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (10406259)
田代 大祐 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (90806340)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 身体活動量 / 地域 / 高齢者 / 生活行為 / 評価表 / OPAQ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,地域在住高齢者の身体活動量の評価のために,生活行為に基づく身体活動量質問紙(OPAQ-web)を開発し,身体活動量の増加に向け有効性と発展性を検討することである. 現在,OPAQは紙面にて調査を行っており,その調査結果から地域在住高齢者の身体活動の特徴やその類型化の分析を行っており,論文の作成,投稿まで至っている.結果としては,対象者それぞれに身体活動量の中心となる生活活動や運動があり,その種類が少ないことが身体活動量の低下につながっていることを確認している.そのため,様々な活動を通じて身体活動を増加させるように地域在住高齢者に働きかけることの重要性の示唆を得ている.さらには,家事などの生活活動,歩行,体操といった活動のみを行っている高齢者が多く,一方で仕事,スポーツ,自転車等のやや高強度の身体活動を持つことが身体活動量の増加に寄与することも明らかとなった.これらの点についても,高齢者の身体活動量の増加のための指導に対して,有用な知見であると考えている. 今後は,OPAQの信頼性と妥当性の分析を進め,身体活動量が低下している高齢者に対して,どのように身体活動を増加するのかについて検討を進める予定である.それに向けて,OPAQの計算システムとしてエクセルベースで身体活動量の評価からフィードバックを行えるシステムの作成もしており,今後はその活用とその結果を踏まえたOPAQ-webの開発を進めることを予定している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目に予定していたOPAQ-webは開発できていないが、2024年度に予定していた身体活動の類型化を実施することができている。そのため、現在のところ、計画に従い概ね順調に進行していると評価している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の主な計画としては,OPAQの信頼性と妥当性を検証する作業を行っていく.地域在住の高齢者を対象に50~300名程度に対して研究を進める予定である.それと並行して身体活動量が低下している高齢者をスクリーニング的に見つけ,それらの対象に対して身体活動量の増加を導くための介入研究を来年度にかけて予定である.これらの検証から,身体活動量のアセスメントからマネジメントに至るまでのOPAQ-webというシステムを構築したいと計画している.
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度,OPAQのweb化をする予定にしていたが,業者さんとの打ち合わせの結果,開発や改修をしていくのに時間が必要であったため,昨年度は紙面ベースのOPAQとし,計算ソフトとして簡易的にExcelを使用して作成した.そのため,計上していた予算より,かなり予算が少なくなっている.web化については今後も検討していき,然るべきタイミングで実施する予定であるため,そのため予算を保存しておき,その際に使用する予定である.
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