研究課題/領域番号 |
23K10253
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
馬場 みちえ 令和健康科学大学, 看護学部, 教授 (60320248)
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研究分担者 |
山本 八千代 安田女子大学, 看護学部, 教授 (10295149)
有馬 久富 福岡大学, 医学部, 教授 (20437784)
久木原 博子 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (50268950)
牧 香里 福岡大学, 医学部, 講師 (70280261)
大倉 美鶴 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (70364172)
上野 珠未 (向野珠未) 福岡大学, 医学部, 助教 (80755231)
坪井 義夫 福岡大学, 医学部, 教授 (90291822)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 認知症 / アドバンス・ケア・プランニング / 情報共有合意モデル / エンドオブライフ / 家族支援 / 看護師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、認知症高齢者が自分の人生のエンドオブライフの最善を支えることができるよう、情報共有合意モデル(shared process of decision making model)にて日本式のACPツールを開発し、評価することである。そこからケア支援者が、認知症高齢者と家族とともにACPプロセスを支援できるケアシステムを構築することである。 そのため、2023年度は、現段階の認知症の人や家族に向けたACPやエンドオブライフに関する国内外の文献検討や情報収集を行った。2023年度は、【第一段階】である認知症の人、認知症の人の家族、訪問看護師、ケアマネジャー、一般高齢者を対象にインタビューを実施するために倫理申請を行い、承認を得た。2024年度は、インタビューを計画しており、今後飽和に至るまで共同研究者とともにインタビューの対象を増やしていく予定である。そのうえで逐語録をおこし、認知症の人と家族のためのACPの現状とあるべき姿について検討する。 今後の計画は、インタビューは医師や病棟看護師、施設支援者にも拡大していく予定である。さらに認知症の人、家族、一般高齢者、多職種に向けたアンケート項目を抽出し、認知症の人のACPに関する情報や実態についてより深めていく予定である。認知症の人へのエンドオブライフは、年齢や性別、経済、病院、施設、在宅等の場、それまでの生き方、家族との関係によっても相違しており、専門職によっても各自の死生観が伴い、複雑になっている。それらの情報の整理をしながら最も最善のことについて検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
認知症の人と家族の会福岡県支部の協力を得ることができているため、認知症の人や家族の人、ケアマネジャー、一般の人など自分自身の経験や考え方、死生観などインタビューに対して協力が得られている。共同研究者とともにインタビューやその分析など進めることができている。 また、代表者は著書や文献検討の他に死生学、エンドオブライフケアに関する講座や講演に参加し、情報収集をすすめている。家族の会や病院および在宅ホスピス等の支援者からもエンドオブライフケアの情報収集が可能となっていることからより深い検討に向けた準備を整えることができている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、関係者へのインタビューを通して逐語録の解析を共同研究者とともにすすめる予定である。インタビューの対象を病院や施設に拡大する予定である。インタビューの逐語録をおこし、認知症の人と家族のためのACPの現状とあるべき姿について検討する。今後の計画で、インタビューは医師や病棟看護師、施設支援者にも拡大していく予定である。そこからアンケート項目を抽出し、アンケート項目を完成し、認知症の人のACPに関する情報や実態についてより深めていく予定である。今回、日本看護倫理学会の交流集会において「認知症の人と家族のエンドオブライフケア」を実施し、看護職者からの認知症の人のACPに関することや倫理的なジレンマについてもディスカッションする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会参加がオンラインであったため、支出額が減った。2024年度に分担者会議と海外出張を予定していることから今年度未使用額が生じた。
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