研究課題/領域番号 |
23K10277
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研究機関 | 藍野大学 |
研究代表者 |
河野 由理 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (50363916)
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研究分担者 |
藤本 悦子 一宮研伸大学, 看護学部, 教授 (00107947)
竹本 圭佑 藍野大学, 医療保健学部, 助教 (60824901)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 訪問看護 / 訪問介護 / 精神看護 / 家族 / アルコール関連問題 |
研究実績の概要 |
令和5年度は、訪問看護師および訪問介護士を対象とした調査のための調査票案を作成し、研究分担者らと内容について検討を行った。それらを用いたパイロットスタディの結果を受けて、修正を行っている。 アルコール関連問題の具体的な内容について、先行文献等を基に検討を行った。その結果、アルコール関連問題は、臓器障害として肝臓障害、膵臓障害、心疾患、高血圧、糖尿病、脂質異常症、悪性腫瘍などがあり、精神・神経障害として認知症、末梢神経障害、うつ病、妄想、睡眠障害、性格変化などがある。家庭問題として夫婦の不和、別居・離婚、暴力、児童虐待、家族の心身症、経済的問題などがあり、社会的問題として飲酒時の暴力、警察保護、飲酒運転などが挙げられた。一方、職業上の問題として頻繁な欠勤、休職、失職、頻繁な転職、能率低下、事故などがあった。 また、訪問看護師による家族への支援について、先行研究のレビューを行った。その結果、国内の研究では、医療依存度の高い子どもと家族への訪問看護、終末期の状態にある対象者と家族の意思決定支援や遺族ケアに関する研究、精神障がいをもつ対象者と家族への訪問看護、難病をもつ対象者と家族への訪問看護、退院支援と訪問看護に関する研究などが多く報告されていた。 一方、国内外のアルコール問題への支援に関する先行研究では、保健所でのアルコール問題の相談内容と対応に関する報告、職域における節酒指導の介入の試み、保健担当者および人事担当者によるアルコール関連問題の把握や対策実施の有無に関する調査、アルコール依存症予防のための医療従事者による早期介入プログラムの開発などが報告されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度に、訪問看護師および訪問介護士を対象とした調査票の原案を作成し、研究分担者らとともに検討を行った。調査票案を使用して、パイロットスタディを実施し、それらの結果を受けて、さらに調査票の修正を進めているため。
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今後の研究の推進方策 |
訪問看護師および訪問介護士の実践について明らかにするために、実践者や研究者のグループで検討を行って、インタビュー調査を行い、質問紙調査のための調査票の作成を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
訪問看護師および訪問介護士を対象とした質問紙調査を実施する予定であったが、調査票案を作成した後に実施したパイロットスタディの結果、対象者や家族などの観察、アセスメント、実践が異なっていることが明らかになった。訪問看護師および訪問介護士の実践を把握できるように、パイロットスタディの結果を踏まえながら、調査票の修正を行っていたため。 次年度は、訪問看護師および訪問介護士の実践を詳細に明らかにするため、インタビュー調査を行い、調査票案について検討しながら、調査を実施する予定である。
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