研究課題/領域番号 |
23K10297
|
研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
岩渕 光子 岩手医科大学, 看護学部, 教授 (70322336)
|
研究分担者 |
古川 照美 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60333720)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | クロノタイプ / 幼児 / 親子 / 睡眠教育プログラム |
研究実績の概要 |
初年度は、地域で新たに親子保健活動を推進するための情報収集と、母子保健分野・保育の専門職が捉えている家族間の睡眠習慣のずれの認識、支援の必要な親子への睡眠教育の方法に関する面接調査へ向けて、実施計画の検討を行った。 情報収集を進めた結果、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が策定され普及を進める必要性が示された。これは、適正な睡眠時間の確保のほかに、睡眠休養感の向上を加えた2つの軸で進め、特にこども版では、校種別に睡眠時間の確保の推奨、朝の光や食事、日中の運動、夜更かしの習慣化を避けることがこどもの心身の健康にとっては重要であった。子どもの概日リズムや睡眠習慣に光の影響は大きいため、メディアの利用による就寝時刻の先延ばしを避けていくこと、乳幼児期は家族ぐるみの早寝早起き習慣を取り入れることが必要となっている。また、ウェラブル端末を活用した睡眠教育(睡眠健診)、母子健康手帳に子どもと保護者の睡眠に関する記録欄が設けられたことなどを活用して、より良い睡眠のための工夫等の周知のために、家庭や現場だけでなく社会全体での取り組みが求められていた。さらに、地域の親子保健活動では、保護者が抱えている子育てのしずらさ・子育て環境の課題があること、育児情報リテラシー向上に向けた支援を考えることが重要であった。以上より、リズムの位相の後退を改善するためにクロノタイプと健康への影響への視点から、親子睡眠教育プログラムの作成に活かしていく必要がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
保育・母子保健分野の専門職への面接調査とクロノタイプ別睡眠教育プログラムの立案準備として、学会等で情報収集を進めることができた。一方で調査実施へ向けた緒準備ができていないため、2024年度は進めていく必要がある。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度の計画に基づき面接調査を進め、本プログラムの策定に向けて具体化を進める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
面接調査準備のために、謝金、データ解析の費用が発生しなかった。また情報収集や打ち合わせの方法を見直したために旅費が発生しなかった。そのため、当初の予定額との差額が生じた。
|