研究課題/領域番号 |
23K10306
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
脇本 景子 武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 准教授 (00806820)
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研究分担者 |
藤田 優一 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (20511075)
藤井 達矢 武庫川女子大学, 教育学部, 教授 (00290411)
加藤 丈太郎 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (80897596)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 健康教育 / 外国籍住民 / 高齢者 / まちづくり |
研究実績の概要 |
令和5年度は、①外国籍住民、高齢者を含む住民の健康課題、生活課題の把握、②課題をふまえた支援プログラムの検討と実施、に取り組んだ。 ①に関して、本研究課題におけるアセスメントの一部を、他助成金をもって先駆的に行った調査において明らかにしている。すなわち、当該団地におけるHousehold food insecurity を確認し、その集団特性と食事摂取状況から、生活保障の方策として外国籍や低所得の子育て世代の住民に対する食料支援の必要性を明らかにした。またそのようFood insecurityにある家庭では,食の多様性が低く,栄養バランスの整った食事がとれない,満足できる量の食事がとれないといった食事摂取状況にあることも確認できた.しかしながら、それ以外の健康課題に関するアセスメントは未実施であり、今後内容を精査し実施する予定である。 ②に関して、支援プログラムを地域住民と協働して創出するための、人的資源の探索と関係性の構築を行った。自治会や地域校区のPTA活動などに参加し、健康および生活課題をもつ外国籍住民や、高齢者、子育て世代につながるキーパーソンに接触し、協力体制をつくることができた。さらに、地域住民に対する食育プログラムのイベントを試験的に実施し、関係機関の反応や住民の感想といった情報収集を行い、本格的な実施に向けて準備をすすめている。しかし、これはあくまでも準備の段階であり、③プログラムの効果の検証にはいたっていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①外国籍住民、高齢者を含む住民の健康課題、生活課題の把握が遅れていることの理由として、他助成金をもって先駆的に行った調査の分析が遅れ、それを受けて行う予定の本研究課題の本質にせまるアセスメントの計画が先送りされていること、また、質的調査の対象者の選定において、条件に該当する協力者を見つけることに時間がかかったこと、が挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
有効な健康教育プログラムを創出するために、研究対象となる団地のまちづくりの状況を詳細に分析しなおす必要があり、①のアセスメントの計画実施に、団地再生のまちづくりについて造詣が深い分担者を新たに追加した。これにより、アセスメントの質向上をめざす。 また、同様の住民の健康課題に対する海外の取り組みを視察し、得られた知見を本研究のプログラム検討に活用する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度に実施予定であった大規模調査と質的調査が未実施であったことにより、支出が行われなかった。次年度に調査を実施する予定である。また、その他次年度実施予定であった海外視察は予定通り行う。
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