研究課題/領域番号 |
23K10309
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
石本 恭子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (50634945)
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研究分担者 |
木村 友美 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 講師 (00637077)
依田 健志 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40457528)
渡辺 長 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (40742044)
岩崎 正則 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (80584614)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 介護予防観 / 生活環境 / ライフスタイル / 日常生活機能 / 介護予防 / フレイル / QOL |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、生活環境が異なる4地域の高齢者を対象とする。異なる地域を比較検討することで、生活機能、心理的側面、社会的背景を踏まえた高齢者主体の介護予防観を示し、さらに身体機能の変化をとらえ介護予防観を系統的探究することである。 有料老人ホーム居住している高齢者を11名を対象に、インタビュー調査を行った。「介護予防」について、認識している高齢者は、日ごろから運動や散歩など意識して体を動かすようにしていると回答が得られた。一方で、毎日の日常生活動作が「介護予防」であると認識している人もおられた。「介護予防」について認識していない高齢者は、80代と高齢であることが特徴であった。 タイ、チェンマイにおいて、日常生活機能が低下してない8名の日本人高齢者にインタビューを行った。「介護予防」をタイで行っているという意見、特に何もしていないという意見もあった。「介護予防」よりも、帰国時に介護が必要になった時の対応についての関心を持つ方が多かった。 タイ、ナコムパトムに住むタイ人高齢者には、「介護予防」という言葉が浸透していない現状であった。地域によっては、高齢者のための運動教室などが行われていた。 個人、地域によって「介護予防」に対する考えは、異なっていた。有料老人ホームにおいては、介護予防体操教室などが行われており、「介護予防」という言葉を耳にする機会が多い。一方、タイでは介護予防活動に参加する機会は少ない。このような生活環境の違いが「介護予防」の認識に違いを生じていることが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、予定通り3地域での調査を行うことができたため、概ね順調に進展していると判断した。現在、地域による違いが明確になるようデータの分析を続けている。しかしながら、サンプル数を増やす必要があるため、本年度も調査を行う予定である。また、学会発表や論文執筆を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も、調査を継続していく。8月には土佐町の調査を行う予定となっており、役場等の関係機関とミーティングを行っている。また、タイ・ナコムパトム、チェンマイにおいても調査を計画・実行するため、分担研究者らと定期的なミーティングを継続する。 データの解析を進め、学会発表を行い、論文を執筆する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、調査に関わる人件費と調査関連経費が研究分担者らの協力があり、少額に抑えることができた。次年度は、実施予定である土佐町での調査や、タイ・ナコムパトム、チェンマイにおける調査及び学会等の旅費に使用する計画である。
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