研究課題/領域番号 |
23K10380
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (90204346)
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研究分担者 |
小林 敏生 広島文化学園大学, 看護学部, 教授 (20251069)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 労働者 / 睡眠不全 / 職場要因 / ファミリーワークコンフリクト / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
一企業のホワイトカラー従業員に対する自記式質問紙調査を行い、男女2840名の回答を分析中で、現在のところ以下の結果を得ている。1)男性では女性に比べ、飲酒・喫煙が多く、食事不規則な人が多く、運動習慣がある人は多いが、日常動作の機敏性は低く、家事育児の時間は短かった。睡眠時間に男女差はなかった。男性は女性に比べ、残業時間が長く、仕事の量的負担が大で、コントロール度が低く、ワーク・ファミリー・コンフリクト得点が高い、つまり長時間働いて家庭にも影響が出ているようであった。女性では、仕事の質的負担が大、働きがいや仕事の適性感も大ですが、ファミリー・ワーク・コンフリクト得点が高い、つまり家庭に何かあると仕事に支障が出やすいようであった。2)アテネ不眠尺度で判定した睡眠不全の有症率に大きな男女差はなかった。女性の睡眠不全群では起床時刻が早く睡眠時間が短く、不眠というより睡眠不足の傾向がうかがえた。3)生活習慣・職場要因・家族要因と睡眠不全の関連を分析した結果、睡眠不全に関連する要因は男女で異なっていた。男性では、未就学児童あり、睡眠前に食事をとる、職業性ストレス簡易調査票の量的負担得点が大、家族友人の支援が少ない、という条件が、独立して睡眠不全に関連していた。つまり、仕事が大変で家族の支援が少ないと不眠になりやすい、という仮設が考えられる。一方、女性ではファミリー・ワーク・コンフリクト得点のみが睡眠不全と関連していた。残業や仕事の量的負担は男性より少ないが、いったん何かが家庭に起こると仕事との両立が難しくなり、睡眠時間が圧迫されることがうかがえた。 また体動計5台を導入し、これによる睡眠評価のために試用を始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
職域での質問紙調査を終了し、予定していた分析ができている。また睡眠の客観的評価を行うための準備に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
今後、睡眠不全と職業性ストレス簡易調査票やプレゼンティーズムとの関連についても分析を進める予定である。調査データの分析結果によっては追加調査を検討する。 分析結果と文献調査に基づき職場の睡眠対策を実施し、その実施効果を評価できるような計画を、職域と協力して立案する。実施と評価は今年度から次年度にかけて行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
職域調査の準備の一部がずれ込み予算執行が年度内に終わらなかったため、次年度秋までに執行する予定。
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