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2023 年度 実施状況報告書

発達障害特性評価のための総合的発達検査の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K10403
研究機関長崎大学

研究代表者

岩永 竜一郎  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (40305389)

研究分担者 徳永 瑛子  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (10710436)
山西 葉子  東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (30423627)
伊藤 祐子  東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (60289973)
加藤 寿宏  関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (80214386)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード発達障害 / スクリーニング / 協調運動
研究実績の概要

本研究の目的は、これまで研究代表者らが作成した協調運動、言語、視覚認知、対人関係、行動に関する検査項目を元に早期発見に役立つ発達スクリーニング検査を開発することである。
2023年度は、協調運動、言語、視覚認知、対人関係、行動に関する検査試作版(検査試作版)を作成し、一般児及び発達障害児のデータを収集した。まず、これまでの研究に基づき37項目の検査試試作1版を作成した。そして、3-10歳の定型発達児、発達障害児に検査試作版を実施した。
その結果、定型発達児187名、発達障害児30名のデータを収集できた。年齢と各項目スコアの相関分析では、「ペク入れ」、「線上歩行」、「正中線交差」には有意な相関(p<0.05)が見られなかった。一方、それら以外の34項目において、有意な相関(p<0.05)が認められた。また、定型発達児と発達障害児のスコアの差を分析したところ、23項目に有意差(p<0.05)、4項目に有意傾向(p<0.1)が認められた。「パズル」は発達障害児のスコアの方が高くなった。
ほとんどの検査項目はスコアが年齢との間に相関が認められ、27項目は定型発達群と発達障害群の間でスコアの有意差が認められ、発達障害児をスクリーニングできる項目が多く含まれている可能性が示唆された。ただし、年齢とスコアとの相関、定型発達群と発達障害児群でスコアがなかった「ペグ入れ」、定型発達群よりも発達障害群の方がスコアが高かった「パズル」を検査項目から除外することが望ましいと考えられた。よって、「ペク入れ」、「パズル」を除いた35項目で検査試作2版を構成することとした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究計画で掲げていた検査の試案を作成することは達成できた。また、計画にあげていた定型発達児100名、発達障害児50名のデータ収集については、発達障害児のデータが30名にとどまった。但し、検査のスコアと年齢の相関、定型発達群と発達障害群のスコアの差の分析は実施できた。よって、おおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

2024年度は、検査試作2版を用いて、引き続き定型発達児と発達障害児のデータを収集する。そして、それらのデータを分析し、検査項目を更に減らす。そして、探索的因子分析、確認的因子分析を行う。

次年度使用額が生じた理由

検査器具試作器を20台購入する予定で、物件費を計上していたが、材料費高騰などの影響で試作器の見積もりが高くなり、予定通りの数を発注することができなくなった。そのため、試作器の台数を減らし2023年度に使用する分だけを購入し、不足が生じた場合は次年度以降に購入することとした。そのため、残余金が生じた。
次年度に必要に応じて検査器具試作器を購入する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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