研究課題/領域番号 |
23K10446
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院(臨床研究部) |
研究代表者 |
竹内 裕喜 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院(臨床研究部), 独立行政法人国立病院機構東名古屋病院, その他 (90809253)
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研究分担者 |
野嶌 一平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20646286)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 立ち上がり / 動作解析 / 筋活動パターン |
研究実績の概要 |
脳卒中患者を対象に、立ち上がり動作時の運動学的および筋ネットワーク解析を臨床で実施できるシステムの構築を目指し、本年度は予備検討を実施した。本評価システムでは、縦断的な評価が可能となるよう、簡易に評価および解析できるシステムとすることを目指している。 運動学的評価では、深層学習を基盤とするOpenPose技術を利用した。OpenPose解析では、Google ColabでのGPU利用が制限されたため、解析用のPCシステムの構築から行った。動画は、前と横(麻痺側)の2方向から撮影し、それぞれ立ち上がり動作パターンを関節運動変化から定量的に評価できるシステムとした。特に、対象者が安全に動作ができるように近位で監視または介助を行う人が写り込んでもそのまま解析が実行されるようにアルゴリズムを修正した。 筋活動パターンは、麻痺側下肢から4筋の筋活動を計測し、運動学的データとの時間的同期を取れるようにした。筋電図解析では、筋活動ピーク時間や筋活動パターンなどの解析を実施する。筋活動パターンの解析においては、多チャンネルでの筋電図計測でのシステムでは、臨床で実施することが難しくなることから、最小限のチャンネル数での実施を想定している。 2023年度は、倫理申請、システムの設計から問題点の抽出、改善を中心に実施した。評価システム自体はほぼ完成しており、来年度からは縦断的な評価・解析に入り、脳卒中患者の動作的特徴を抽出するとともに、予後に関連する指標の探索を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
運動学的評価システムの開発が順調に進んでおり、データの取り込みから指標の抽出において、様々な条件下で問題なく可能となっている。筋活動計測においても、動画データとの同期計測が可能となっている。
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今後の研究の推進方策 |
脳卒中患者の予後に関連する運動学的または筋活動パラメータを抽出するため、縦断的なデータの収集を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は、倫理申請、システムの設計から問題点の抽出、改善にとどまっており、評価システム自体はほぼ完成しているものの、来年度からは縦断的な評価・解析に入り、脳卒中患者の動作的特徴を抽出するとともに、予後に関連する指標の探索を行っていく。よって、今年度に計画していた必用機器購入、人件費は来年度に使用することとした。
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