研究課題/領域番号 |
23K10507
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
大久保 友幸 日本工業大学, 先進工学部, 准教授 (10791494)
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研究分担者 |
小林 一行 法政大学, 理工学部, 教授 (50287843)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | ロービジョン / 自己位置推定 |
研究実績の概要 |
2023年度に実施した内容は以下の通りである (1)ロービジョンのための支援システムにおける自己位置認識の問題 (1-1)LiDARとIMUによる自己位置認識方法の構築 反射レーザー取得センサであるLiDARと,慣性運動取得センサであるIMUを統合し,周辺の障害物を取得する手法について実施した.周辺の障害物を取得する手法では,ロボット制御に関するオープンソースライブラリであるROS(RobotOperationSystem)を用いた,周辺環境地図生成および自己位置推定の手法であるLIO-SAMを用いた実装を行った.これにより歩行環境によって振動が発生する環境であっても,周辺障害物の認識が可能となった.しかしながら,計算コストの問題から,システムの実装には消費電力の問題があり,さらなる改善が必要である. (1-2)GNSSによる自己位置取得方法の構築 次に,GNSSによる位置情報取得に関しては,準天頂衛星みちびきによるGNSSの補整情報であるCLASを用いたセンチメータ級位置精度の取得を行った.電子基準局による補正方法であるRTK-GNSSでは,ネットワーク環境が必須であった.しかし,CLAS情報による補整は,準天頂衛星みちびき(QZSS)の情報取得可能環境であればスタンドアロンでの補整が可能であるため,高精度の自己位置認識が可能となる.GNSSを用いた位置情報取得実験を行い位置情報の取得が可能となった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
自己位置認識の問題の解決のため,LiDARを用いた環境認識および自己位置推定を行ったが,想定以上に計算コストがかかる問題が発生し,改善が必要となったため.
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今後の研究の推進方策 |
今後はまず自己位置推定の問題を簡易な計算コストで済む方法に改良する.そのために開発システムの再検討,データ処理方法の見直しの再検討を行う.また,2024年度の実施計画に取り組む.
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は,国際会議開催地が当初想定していた海外から国内になったため旅費の支出が下振れした.また,実験補助者が少数でも実験の遂行が可能であったため,予定していた計画より下振れした. 次年度では移動経路計画の課題を解決する.本年度中に自己位置認識の課題に取り組んだ.ここで得られた自己位置情報と周辺環境の手法から,目的地への移動経路を計算し,移動経路計画を行う. この課題解決のため,システム構築の費用が増大する予定であるため,構築費用に充填する.
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