研究課題/領域番号 |
23K10621
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
笹木 正悟 東海大学, 体育学部, 特任准教授 (30563473)
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研究分担者 |
永野 康治 日本女子体育大学, 体育学部, 准教授 (00548282)
小山 孟志 東海大学, 体育学部, 准教授 (90734830)
市川 浩 西九州大学, 健康福祉学部, 准教授 (20375463)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 中学生 / サッカー / 加速度 / 外的負荷 / 非対称性 |
研究実績の概要 |
1年目となる令和5年度は、研究全体の基盤となる疫学調査とラボ研究をまとめたうえで、パイロットデータの分析と検討を行った。【疫学調査】中学生男子サッカー選手の保護者600名を対象として、子どもの膝成長痛および関連する危険因子についてアンケート調査を実施した。過去1年以内に膝成長痛を経験した選手は全体の21.0%であり、1週間の合計練習時間が主たる危険因子として抽出された(オッズ比:1.047、カットオフ値:12.5時間/週)。【ラボ研究】中学生サッカー選手19名を対象とし、20 cm高台からフォースプレートに飛び降りる片脚ドロップ着地テストを実施した。鉛直床反力の最大値について、非利き脚(442%体重)は利き脚(386%体重)に比べて有意に高かった。また、鉛直最大床反力の大きさを出現時間で除したloading rateについて、非利き脚(8.8%体重/ミリ秒)は利き脚(6.8%体重/ミリ秒)に比べて有意に大きく、非対称性の程度を示すsymmetry angleは7.13と最も高かった。【パイロットスタディ】中学生サッカー選手7名を対象として、サッカー試合中に生じる体幹加速度を計測した。合成加速度が6G以上となる高加速度場面およびその時の接地脚をビデオ映像から判定した結果、非利き脚(3.80回/分)は利き脚(3.23回/分)に比べて高衝撃でのプレーが多い傾向を示した。特に、ランニング中の非利き脚(0.86 回/分)は利き脚(0.54 回/分)に比べて高加速度発生頻度が約1.6倍高く、サッカー試合中のランニングでは非対称的な衝撃負荷を呈しやすい実態を確認した。このように「非利き脚」へ外的負荷が集中することは、片側性に発症しやすいオスグット病の誘発事象になると推察される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度は、基盤となる疫学調査・ラボ研究から本課題に対する問題提起をできた一方で、当初計画していたデータ収集を思うように進めることができず、次年度以降の課題となった。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、スポーツ現場の指導者と連携しつつ、加速度データ収集を確実に推進していく。また、膝オーバーユース障害(成長痛を含む)の既往歴を調査するとともに、前向きなフォローアップを行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度について、データ収集に向けた準備が当初の計画より遅れてしまったことから、繰り越しとなる使用額が発生した。次年度の使用計画として、確実なデータサンプリングを行うための人件費・設備費の充足を予定している。
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