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2023 年度 実施状況報告書

頸髄損傷者における運動時の足部冷却によるうつ熱改善プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K10639
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

下田 武良  国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 講師 (70637800)

研究分担者 高野 吉朗  国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (20439574)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードパラアスリート / 脊髄損傷 / 熱中症 / うつ熱 / 体温調節機構 / AVA血管 / 暑熱対策 / 身体冷却
研究実績の概要

脊髄損傷者は体温調節機能の欠落により,暑熱下における運動時に深部体温の過度な上昇を引き起こす。また,一般的な飲水による熱中症対策では,発汗作用の制限された脊髄損傷者では効果が低く,障害特性を反映した熱中症対策が求められている。我々の脊髄損傷者を対象とした深部体温の変化に関する調査では,暑熱下においては軽負荷の運動でも深部体温が著しく上昇し,運動前や運動後の身体冷却のみでは体温上昇抑制効果としては不十分であった。これらの結果から,脊髄損傷者は運動中も継続した冷却が必要であり,その手法として不活動部位である足部の冷却が有効である。しかし,これまで車いす使用時の足部冷却について実践的な報告はみられない。足部の冷却法では,足底部に存在する動静脈吻合血管(AVA血管:Arteriovenous anastomosis)の冷却が注目されている。AVA血管の冷却は,対象部位を10~15℃の冷水に浸水する方法が推奨されているが,近年,AVA血管冷却専用の適温蓄冷材が開発され,車いす使用時の冷却が可能となった。そこで本研究では,脊髄損傷を呈した車いすアスリートを対象に,暑熱環境下における運動時の足部冷却による深部体温の上昇抑制効果を調査することを目的とした。現在、2024年7月からの計測に向けて準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究の環境設定として、暑熱環境である7月~9月を計測期間として設定している。2023年度は、計測機器の取り扱いが国内には無く、輸入代理店を通しての海外での購入となったことや、製品の在庫不足等が重なり、当初予定していた期間での計測が出来ず、研究進行に若干の遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

現在、研究倫理委員会の申請及び被験者のリクルートを進めており、現段階で10名程度の脊髄損傷者が被験者として参加予定である。併せて、測定環境の整備も進めていることから、当初の予定通り7月下旬から、脊髄損傷者および健常者を対象とした運動時の足部冷却による効果検証を行う。

次年度使用額が生じた理由

車椅子測定器(Invictys Active Trainer-Smart)と体内深部温度計 greenTEG COREの納期が年度内に間に合わなかったことから、次年度予算に繰り越して申請することとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Validation of bioimpedance phase angle in lower extremity of male patients with chronic spinal cord injury2024

    • 著者名/発表者名
      Shimoda Takeyoshi、Takano Yoshio
    • 雑誌名

      Journal of Physical Therapy Science

      巻: 36 ページ: 63~68

    • DOI

      10.1589/jpts.36.63

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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