研究課題/領域番号 |
23K10687
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
中村 夏実 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (30287817)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | SUP運動 / 歩行運動 / 筋電図 |
研究実績の概要 |
令和5年度研究課題は、「研究1:静水面(プール)におけるSUP運動時の筋活動特性」であり、SUP運動と歩行運動における推進中の上肢、体幹部、下肢の各部位の筋活動様相と重心動揺を計測し、両運動の比較から、SUP運動の特徴を検討することであった。 令和5年度の研究計画は、SUP運動と歩行運動の周期を確定するため、現有の無線筋電計と動画情報を同期するシステムの更新が必要であり、令和5年度はそのシステム構成に終始した。システム構成に充てる予算計画は令和6年度に繰り越した。システム構成を検討するうえで、何度も海上でのデータ収集を試みており、オペレーションには習熟し、海上測定における実験手順の修正等は十分に行えた。しかし、本測定としてデータを収集するには至らなかった。 上記の通りの筋電図測定の遅れを鑑み、令和7年度以降に予定していた、SUP運動の運動効果に関する課題について、先行して着手した。トレーニングとして、継続的なSUP運動の期間を提示し被検者を募るため、鹿屋体育大学公開講座を活用し「中高年齢者のためのSUPエンジョイ&健康教室」を企画した。なお、令和6年度5月から8月期の運動教室として、参加者の募集は、令和5年度中に開始された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度は、SUP運動および歩行運動の周期を確定するための、筋電図と動画の同期システムの構成を検討することに終始した。令和6年5月現在で構成が確定しており、後は事務手続きを経て、システム一式の納品があり次第データ収集が開始できる状況となった。 一方で、令和7年度からの3か年計画で実施予定であった「SUP運動のトレーニング効果とディトレーニング効果」に関する研究課題について、令和5年度内で中高年齢者を対象としたSUPトレーニングを提供する計画(鹿屋体育大学公開講座におけるSUP運動教室の企画)を進め、トレーニング効果に限定したSUP運動教室の募集が開始された。 上記のことを総括して、本研究課題の進捗状況は、やや遅れていると自己評価した。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年5月時点で、測定機材のシステム構成が確定したため、令和5年度実施予定であった、プール(静水)でのSUP運動と歩行運動を対象とした筋電図測定を早急に開始し、7月末を目途に収集を終え、比較検討する。 また、夏期終了時(10月中旬)を目途に、令和6年度から2か年計画でデータ収集予定の、海面の凪、各風速条件でのSUP運動中の筋電図と重心動揺のデータを収集を開始する。 SUP運動の効果については、5月~8月までの1回/週で計15回前後のSUP運動に対する運動効果を検討し、次の課題であるディトレーニング効果を含む検証計画を立てる。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度に完了予定であった、現有の筋電図と動画情報の同期システムの構成が遅延したために、令和5年の使用額が翌年度分となった。令和6年度への繰り越し分は、まずは、当該システムの購入に充てられる。令和6年5月現在でシステム構成は確定し、現在見積もり請求書の送付および納品を待つ段階である。 また、令和7年度以降予定としてあった、SUP運動効果の検証について、令和6年度から取り組みを開始することから、SUP運動における運動指導と安全管理担当者への謝金として支出予定がある。 その他は、学会発表に係わる支出を1件予定している。
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