研究課題/領域番号 |
23K10690
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
村山 晴夫 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (20570542)
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研究分担者 |
小山 勝弘 山梨学院大学, スポーツ科学部, 教授 (30313779)
一杉 正仁 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90328352)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 頭部外傷 / 頸部外傷 |
研究実績の概要 |
本研究は,柔道の技で投げられた際の頭頸部衝撃力(頭部加速度,頸部荷重量など)について詳細に検証することであり,そして,得られた知見に基づき重症頭頸部外傷発生機序の解明と効果的予防対策の構築を目的としている.具体的には,1:頭部衝突時の頸部角度(伸展位/屈曲位)による影響,2:施技者の脚部の体勢(両膝/片膝の畳接触)による影響,3:頭部が打撲する柔道畳の衝撃吸収性の影響,これら3つの観点から検討を進めることである. 令和5年度は,「1:頭部衝突時の頸部角度(伸展位/屈曲位)による影響」について検証するべく,交通事故局面で発生する外傷の詳細解析等で頻用されている歩行者用ダミーを用いて実験を行った.また,今回使用したダミーは大変稀少であり,高い生体忠実性が備わっており,今回のスポーツ外傷解析に利用できたことは非常に価値ある研究(実験)になったと思われる.さらに,前述の実験1と並行して「3:頭部が打撲する柔道畳の襲撃吸収性の影響」を検証する実験も合わせて進行させることができ効率の面からも優位に進めることができた.なお,これらの測定結果について,現在鋭意解析中ではあるが,大変稀少な実験モデルより得られる成果として大いに期待できるものと考えている.今後は,「2:施技者の脚部の体勢(両膝/片膝の畳接触)による影響」を検証する実験についても並行実施できる見込みとなっており,これら3つの実験実施に際しては網羅的かつ効率的に推し進められるようさらなる準備作業に取り組んでいるところである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度に年度当初に計画していた実験について,ほぼ予定通りに行うことができた.その理由として,実験施設の協力体制等の環境整備が十分になされていたことで順調に推し進められたものと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度も計画通りに推し進めるべく,実験協力者の採用等の準備作業ならびに実験施設先との協力体制の構築を図るなどの事前調整を綿密に行っていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
令和5年度に実施した実験経費が想定よりも安価であったこと,また,国際学会について現地参加ではなくオンライン参加に変更した点等で次年度使用額が生じた.令和6年度も実験実施を予定しているが,実験経費については規模・内容等による変動するので,適宜状況を見ながら支出経費を調整していく.
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