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2023 年度 実施状況報告書

自立動作支援ロボットを用いた新たな運動プログラムの開発と高血圧症予防への応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K10715
研究機関徳島大学

研究代表者

三浦 哉  徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (10274193)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードロボット / 運動プログラム / 高血圧症 / 動脈機能
研究実績の概要

本研究では,自立動作支援ロボット装着下では,より高強度な運動の遂行が可能になる点に着目し,運動困難者,低体力者を対象とした動脈機能改善を目的とした運動プログラムを構築し,動脈機能,血圧などへの効果を明らかにすることが目的である.
2023年度は,歩行アシストロボット装着下の運動を構築するために,異なるトレッドミルの傾斜角度でのロボット装着下の歩行が呼吸循環応答に及ぼす影響を,健常成人10名を対象に検討した.その結果,時速5km/hで傾斜0%の歩行時と比較して,傾斜4%,8%の順に酸素摂取量,心拍数は増加すること,また,いずれの傾斜条件においても,歩行アシストロボット装着下での歩行時の酸素摂取量,心拍数は未装着時と比較して,低値であることが明らかとなった.
次に,健常成人8名を対象に,歩行アシストロボット装着下での自転車こぎ運動の動作の可能性を検討した.自転車エルゴメータでの運動は,トレッドミル上の歩行運動と比較して,転倒等のリスクが低いために安全性が高い運動となる.しかし,歩行アシストロボット装着下では,膝関節可動域に制限が生じ,リズミカルかつ円滑な自転車こぎ動作を遂行することが困難となった.そのため,今後,本研究では歩行動作を中心にロボット装着下での,高血圧予防につながる運動プログラムの構築を目指すことする.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度予定していたロボット装着時の運動を構築できたこと,自転車こぎ運動は困難であることが明確になったこと,さらに次年度にかけて実施予定である「自立動作支援ロボット装着での運動と動脈機能との関係」についての測定も既に一部開始されており,次年度以降の準備が整ったため.

今後の研究の推進方策

2023年度に実施した研究の一部を国内/国際学会にて発表予定である.ロボット装着下での自転車こぎ運動が困難なことから,ロボット装着下での歩行運動に関して,速度,傾斜などの複数条件を組み合わせ,動脈機能との関係について検討する予定である.さらに,当初計画には入れていなかった無動力歩行支援機による歩行と動脈機能との関係についても,検討予定である.

次年度使用額が生じた理由

2024年6月に国際学会で研究発表を予定しているが,当初の予算よりも大幅に旅費が必要になることが予測されたため,2023年の機器レンタルの期間を短縮し,予算を次年度に流用することとした.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ジャンプエクササイズ後の回復方法の違いが筋形状,血流量およびパフォーマンスに及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      西村里奈,三浦 哉
    • 雑誌名

      四国体育・スポーツ研究会

      巻: 14 ページ: 1-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 一過性の自転車こぎ運動と下肢への電気刺激の併用が動脈スティフネスに及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      西村里奈,三浦 哉,羅 成圭,田村靖明,中村みづき,久我浩正,出口純次
    • 雑誌名

      体力科学

      巻: 72 ページ: 371-380

    • DOI

      10.7600/jspfsm.72.371

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 月経随伴症状の改善を目的とした運動療法の確立2023

    • 著者名/発表者名
      中村みづき,三浦 哉
    • 学会等名
      第35回呼吸研究会
  • [学会発表] 動脈機能の維持改善を目的とした歩行支援ロボットを用いた運動プログラムの開発2023

    • 著者名/発表者名
      三浦 哉
    • 学会等名
      第35回呼吸研究会
  • [学会発表] 一過性の上肢の有酸素性運動と骨格筋電気刺激の併用が動脈スティフネスに及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      中村みづき,三浦 哉,村上亜弥子,出口純次,田村靖明
    • 学会等名
      日本体力医学会特別大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 上肢の有酸素性運動と異なる強度の骨格筋電気刺激が動脈スティフネスに及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      中村みづき,三浦 哉
    • 学会等名
      日本呼吸・循環合同理学療法学会学術大会
  • [学会発表] 下肢への骨格筋電気刺激が糖負荷後の血糖値と動脈スティフネスに及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      羅 成圭,三浦 哉
    • 学会等名
      第31回日本運動生理学会大会
  • [学会発表] 低強度の持久的運動と電気刺激の併用トレーニングが動脈機能に及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      三浦 哉
    • 学会等名
      第31回日本運動生理学会大会
  • [学会発表] Effects of lower extremity electrical stimulation on postprandial blood glucose and arterial stiffness2023

    • 著者名/発表者名
      RA Song-Gyu,Miura Hajime
    • 学会等名
      International Conference on Adaptations & Nutrition in Sports 2023
  • [学会発表] 一過性の自転車こぎ運動と電気刺激の併用が動脈機能に及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      三浦 哉,西村里奈,杉村建樹,久我浩正,中村みづき,田村靖明
    • 学会等名
      第90回日本体力医学会中四国地方会

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公開日: 2024-12-25  

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