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2023 年度 実施状況報告書

陸上競技短距離の競技力向上を目指した低酸素トレーニングの長期的検証

研究課題

研究課題/領域番号 23K10726
研究機関大東文化大学

研究代表者

本間 俊行  大東文化大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (90392703)

研究分担者 佐藤 真太郎  大東文化大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (30568663)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード低酸素トレーニング / 陸上競技短距離 / 無酸素性エネルギー供給 / 有酸素性エネルギー供給 / 血中乳酸濃度 / 自転車運動トレーニング / 100m走
研究実績の概要

大学生男子陸上競技短距離選手を対象に、陸上競技の専門的トレーニングに加え、自転車エルゴメータを用いたトレーニングを常酸素環境で行う群(常酸素群)と低酸素環境で行う群(低酸素群)の2群に分け、トレーニングの効果を検証した。
トレーニングは、自転車エルゴメータ(Wattbike Pro)を用いて、200mのタイムトライアル(10~12秒)を1分の休息を挟んで4回反復するものとした。本トレーニングを通常の陸上競技の専門的トレーニング後の時間に週2回、6週間実施した。低酸素群は、酸素濃度14.3%の低酸素テント内でトレーニングを行った。陸上競技場での100m走の記録および走行後の血中乳酸濃度を測定することによってトレーニング効果を評価した。
トレーニング期間後に両群で100m走の後半の減速が小さくなる傾向がみられ、走行後の血中乳酸濃度の低下が確認された(P<0.05)。トレーニング期間前後の100m走後の血中乳酸濃度の低下の幅は常酸素群に比較して低酸素群のほうが大きい傾向がみられた。
以上のことから、短時間・高強度の自転車運動トレーニングを通常の陸上競技のトレーニングに加えることによって、10秒程度で終了する100m走時において有酸素性エネルギー供給の動員が大きくなり、後半の減速を小さくできることが示唆された。また、短時間・高強度の運動トレーニングを低酸素環境で実施することは、常酸素環境で行う場合と比較して有酸素性エネルギー供給能の向上が大きいことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の対象者である大学陸上競技部男子短距離ブロックの協力により、比較的順調にトレーニング実験を遂行できている。
効果測定のために陸上競技場での100m走を実施しているが、天候・被験者の都合・機材トラブルにより、必ずしも予定通りとはならないこともある。

今後の研究の推進方策

令和5年度において実施したトレーニング実験を令和6年度も実施することで例数を増加させる。また、効果測定のために実施している陸上競技場での100m走を実験でのトレーニング期間終了後も1か月~2か月ごとに実施し、トレーニング効果を長期的に観察する。
次のトレーニング実験として、通常の陸上競技のトレーニングに加え、レジスタンストレーニングを常酸素環境で実施する群と低酸素環境で実施する群とに分け、低酸素環境でのレジスタンストレーニングが陸上競技短距離選手の競技能力に与える影響について、生理的適応とパフォーマンスの両面から検証する。

次年度使用額が生じた理由

被験者謝金、消耗品購入、英語論文校正、論文投稿、学会参加費・旅費等の費用が必要となるため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] クロール泳のSwim・Pull・Kickでの生理応答2023

    • 著者名/発表者名
      下田嶺、小池さくら、本間俊行
    • 雑誌名

      日本水泳・水中運動学会2023年次大会論文集

      巻: - ページ: 140-143

  • [学会発表] クロール泳のSwim・Pull・Kickでの生理応答2023

    • 著者名/発表者名
      下田嶺、小池さくら、本間俊行
    • 学会等名
      日本水泳・水中運動学会2023年次大会

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公開日: 2024-12-25  

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