研究課題/領域番号 |
23K11077
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
木村 共孝 同志社大学, 理工学部, 准教授 (20756382)
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研究分担者 |
平田 孝志 関西大学, システム理工学部, 教授 (10510472)
プレーマチャンドラ チンタカ 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (40632485)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ドローンネットワーク / マルウェア拡散 |
研究実績の概要 |
近い将来,多くのドローンが人々の上空を飛び交い,労働・作業をドローンによって代替することが期待されているが,ドローンの安全面への懸念が強まっており,安全性の確保は最重要な技術課題である.本研究では,多くのドローンで構成されるドローンネットワーク上で発生するサイバー攻撃に焦点を当て,これらの攻撃を防ぐことのできるセキュアなドローンネットワークシステムを構築する.具体的には,ドローンネットワーク特有のサイバー攻撃に対する脆弱性を分析した上で,ネットワーク構成やルーチング制御を柔軟に変更する安全でセキュアなドローンネットワーク設計手法を確立する.この目的を達成するために,本年度はドローンの制御技術や情報セキュリティ技術に関する文献を調査し,今後,ドローンネットワークシステムを脅かす可能性の高い複数のサイバー攻撃を想定し,それらの脅威分析を行った.具体的には,乗っ取られたゾンビドローンや外部のコンピュータから DoS(Denial of Service)攻撃が発生することを想定し,通信特性を考慮した数理モデルを構築し,待ち行列理論などを用いて攻撃の特性を分析した.さらに,ゾンビドローンを踏み台にして,他のドローンへの攻撃が発生することが考えられるため,ドローンネットワーク上でのマルウェア拡散の振る舞いについても分析を行った.マルウェアの拡散分析によってドローンネットワーク特有のマルウェアの拡散特性を明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に予定していたドローンネットワークへの脅威に関する基礎的な分析は完了しており,おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
マルウェアの拡散分析によってドローンネットワーク特有の特性が明らかになったため,今後はこの点を踏まえた対抗策の検討を進めていく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
計算機の購入を予定していたが,計算アルゴリズムを工夫することで計算コストを抑えることができたため,所有している計算機によって十分計算を行うことができた.次年度以降には大規模なシミュレーション実験を予定しているため,高性能な計算機の購入が必要となる.このため,次年度以降に新たな計算機の購入を予定している.
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