研究課題/領域番号 |
23K11085
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
田中 宏和 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (40551388)
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研究分担者 |
松嶋 智子 横浜商科大学, 商学部, 教授 (30648902)
山嵜 彰一郎 広島市立大学, 情報科学研究科, 客員研究員 (60648963)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 光無線 / ガロア体 / 光CDMA方式 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,陪直交符号を用いたCDMAによる高速光無線通信技術においてガロア体上の演算によるマルチユーザ多重化方式を提案し,その特性に関する評価検討を行うものである.Beyond 5G/6G通信システムの研究開発が加速する中,医療機関など電波の使用に制限が多い環境における次世代高速通信システムとして光無線通信が注目を集めている.強度変調を行う光無線通信では単極性の拡散符号を使う必要があるため,CDMAで広く用いられているWalsh-Hadamard符号(WH符号)のような直交符号をそのまま用いることが困難である.本研究ではWH符号による符号選択(Code Selection)CDMAにおいてガロア体上の演算によるマルチユーザ多重化方式を提案し,屋内の伝送特性について定量的に評価を行う. 本年度は,ガロア体上の演算によるマルチユーザ多重化方式の基本検討として,本多重化方式をDFT/IDFTで行うことにより,送信側では有限体上の逆離散フーリエ変換をクロネッカ積に基づき多段に組み合わせて可変長の直交系列を生成し,この系列を利用してマルチレート情報の合成と誤り訂正符号化を実現し,受信側では有限体上の離散フーリエ変換を多段に組み合わせることによりマルチレート情報の分解と誤り訂正復号を実現 する検討を行った.本成果は,電子情報通信学会 (IEICE) のTransactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences (査読有)に論文として掲載された.他に,電子情報通信学会研究会において2件の研究発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記研究成果により研究の基本となる多重化方式の検討ができた.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,統合シミュレーションツールを開発し,伝送特性について評価検討を行う予定.
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次年度使用額が生じた理由 |
他研究費の分担費用等をしたため差額が生じた.令和6年度は支出計画通りの予定.
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