研究課題/領域番号 |
23K11236
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
山内 悠嗣 中部大学, 理工学部, 講師 (10736135)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 画像の圧縮・復元 / エッジコンピューティング / 画像認識 / End-to-End学習 / 深層学習 |
研究実績の概要 |
本研究は,エッジコンピューティングを活用した画像認識システムにおけるデータ通信量を効率よく削減することを目的としている.深層学習ベースのアルゴリズムにより圧縮した画像データを通信し,エッジサーバー側で画像を復元して画像を認識する.深層学習ベースの画像圧縮・復元アルゴリズムを導入することにより,データ通信量を大幅に削減することが可能になった一方で,画像の圧縮・復元処理によりノイズの発生や認識に有効な情報が欠落するため,画像の認識性能が低下する問題が発生する. この問題を解決するために,本研究では画像を圧縮・復元するモデルと認識するモデルをEnd-to-Endで学習するフレームワークを開発した.画像の圧縮・復元処理時に認識タスクを考慮することで画像の圧縮・復元処理によりノイズの発生や認識に有効な情報が欠落を抑制することが可能になった.初年度はアルゴリズム開発までを想定していたが,円滑に研究を進めることができたため,画像のオープンデータセットであるImageNetteを用いた評価実験を完了することができた.本評価実験より,未圧縮画像と比較してデータ通信量を約99%削減できることを確認した.また,画像を圧縮・復元するモデルと認識するモデルを個々に学習した場合は画像分類精度が91.6%であったのに対し,提案するフレームワークでは94.9%の画像分類精度が得られた.想定していた良い結果が得られたため,今後は大規模なデータセットを用いて提案アルゴリズムを評価する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
提案するアルゴリズムを実装する段階まで進める予定であったが,オープンデータセットを用いて提案手法の有効性を評価する段階まで進めることができたため区分を(1)とした.
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今後の研究の推進方策 |
今後は大規模なデータベースを用いた提案手法の評価を進める予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
購入を予定した物品の価格が値上がりし,価格を抑えた代替品を購入したため. 2年目以降に購入を計画している物品が値上がりしているため,次年度使用額を加えて購入する予定である.
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