研究課題/領域番号 |
23K11369
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
加藤 健吾 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 助教 (60931326)
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研究分担者 |
黒田 嘉宏 筑波大学, システム情報系, 教授 (30402837)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | バーチャルリアリティ / ハプティクス / 教育 / 医療 / 訓練 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、X線撮影を習得するために必要な触覚をハプティクス技術によって再現することにより、技術伝承を違和感なく誘導するHMD(Head mounted display)を用いたVR(Virtual Reality)教育システム(HMD-VRC)を構築し、診療放射線技師の技術教育の新たな手法として確立することである。 我々はこれまでに、HMD-VRCを使用した診療放射線技師の撮影訓練を行い、従来の教育との習熟度の違いを比較検討し報告している(本内容は2023年4月14日にプレスリリースを実施)。その結果、従来の学習法と同等の学習効果が得られた技能項目がある一方で、とりわけ、触覚やコミュニケーションを必要とする一部の技能項目の習熟度は、有意に低下することが明らかになっている。特に、本研究の目的である触覚は、X線撮影の位置および範囲を確定するために必要な触診作業に重要であると考えられる。 この結果をもとに2023年度は、ハプティクス技術を応用するための新たなHMD-VRCの開発を行った。本システムを使用して、仮想空間上で身体的な動作を伴った訓練が実施可能であることを確認した。さらに、空間内の患者と対話可能な教育システムを開発・報告し、HMD-VRCの新たな可能性を示唆した(European Congress of Radiology 2024, 日本生体医工学会関東支部 若手研究者発表会 2023)。このことから、ハプティクス技術を応用するための基盤システムが構築できたといえる。 ハプティクス技術を開発するための初期検討として、HMD-VRCを用いたコントローラによる単純な振動刺激を用いた触診作業の訓練を実施した。この結果、単純な振動のみでは触診作業の十分な習熟が得られない可能性がある。この結果をもとに、技術習得へ向けた新たなハプティクス技術の設計を行うと共に、開発するための準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目の2023年度においては、ハプティクス技術の開発を進めると共に、HMD-VRCの開発を進め、ヨーロッパ最大の放射線医学の国際会議であるEuropean Congress of Radiologyにおいて成果を発表した。ハプティクス技術を実装するシステムの基盤が構築できたといえる。
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今後の研究の推進方策 |
触診作業の動作を訓練するために必要な要件について検討し、シミュレーション等を用いてハプティクス技術を用いた装置の設計を行う予定である。その後、技術伝承を効果的に行えるシステムの開発を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、今年度の残額ではシステムの高速化のための装置の購入の費用が不足しており、次年度の費用と合わせて使用するためである。その他、装置開発に関わる部品の購入に使用する。また、研究内容を国内外に報告するために、研究論文の投稿および学会発表に関連する費用として使用する。
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