研究課題/領域番号 |
23K11585
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研究機関 | 国際武道大学 |
研究代表者 |
工藤 昭子 国際武道大学, 体育学部, 准教授 (70781847)
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研究分担者 |
小原 眞知子 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (50330791)
外川 昌彦 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (70325207)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 滞日外国人ムスリム女性 / 日本での妊娠・出産・子育て期 / ソーシャルサポートネットワーク / フォーマルサポート / インフォーマルサポート / 同胞コミュニティ |
研究実績の概要 |
本研究では、イスラム戒律による行動様式の下、日本で妊娠・出産・子育て期を経た滞日外国人ムスリム女性のソーシャルサポートネットワークの創出過程を見つめることにより、同胞コミュニティ内のソーシャルサポートネットワークの現状やその内容を把握することを目的とする。 令和4年度は、滞日外国人ムスリム女性12人に、日本での妊娠・出産・育児期の困難とその対処について半構造化面接を行った。また、滞日ムスリム女性のイスラムコミュニティ内のリーダー的存在の男性5名、イスラム日本人女性2名、モスク関係者(イマーム妻など2名、事務局長など2名)、イスラム学校の教員2名にも半構造化面接を実施し、日本での彼女たちの生活の現状や困難点について把握することができた。また、日本の社会資源である専門家(社会福祉協議会、女性産婦人科医、保育園園長や保育士、ムスリムの子どもが通う小学校副校長、ムスリムの親子が通う児童館副館長、NPO法人で外国人女性の妊娠・出産を支援しているボランティア(日本人、ムスリム女性)、NPO法人外国人相談担当者、NPO法人外国人ルーツのある子どもの居場所提供しているボランティアの方々に半構造化面接を実施した。 これらにより、外国人ムスリム女性の中でも結婚を機に来日するムスリム女性の妊娠・出産・子育て期に多くの困難が見られ、その支援が必要であることがわかった。その研究成果を学会や学術誌で公表した。 質的調査の成果をもとに、アンケート質問項目を作成し、151名から回答を得ることができた。分析は令和5年度に実施する予定である。南アジア居住のムスリム女性の妊娠・出産・育児事情の調査は、令和4年3月に貴重な先行研究が発表されたためそれを参考にしながら、令和5年度に実施予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度は、滞日外国人ムスリム女性12人にインタビュー調査を実施した。また、滞日ムスリム女性のイスラムコミュニティ内のリーダー的存在やモスク関係者など合計10名にインタビューを実施した。これらにより、滞日外国人ムスリム女性たちの生活の現状や困難点、対処の現状について把握することができた。そして女性へのインタビューについては学術雑誌に公表した。更に、彼女たちの日本でのソーシャルキャピタルとなっている専門家(社会福祉協議会、女性産婦人科医、保育園園長や保育士、NPO法人で外国人女性の妊娠・出産を支援しているボランティア、ボランティア弁護士など、彼女たちに日本で支援したことのある専門家あるいはボランティアの方々に半構造化面接を実施した。その結果から、外国人ムスリム女性の中でも結婚を機に来日するムスリム女性の妊娠・出産・子育て期に多くの困難が見られ、その支援が必要であることがわかった。滞日外国人ムスリム女性の妊娠・出産・育児期の困難とストレス対処、ソーシャルサポートネットワークについてアンケート調査を実施し160人から回答を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
滞日外国人ムスリム女性の所属する同胞コミュニティのリーダー的存在やモスク関係者へのインタビュー調査結果、および滞日外国人ムスリム女性に支援したことがあるソーシャルキャピタルである専門家たちへのインタビュー調査の結果を令和5年度に学会や学術雑誌で公表する予定である。また、南アジアムスリム女性の妊娠・出産・育児の調査は、令和5年3月に公開された知見が参考になるため、調査項目を整理してから、令和5年度に実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査実施に伴い謝礼が生じ、統計ソフト購入を次年度購入に延ばしたため。
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