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2023 年度 実施状況報告書

eツーリズムにおけるXRの可能性と課題、機会の喪失と平等に関する超学域的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K11645
研究機関富山大学

研究代表者

鈴木 晃志郎  富山大学, 学術研究部人文科学系, 准教授 (90448655)

研究分担者 大澤 博隆  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (10589641)
神崎 宣次  南山大学, 国際教養学部, 教授 (50422910)
林 琢也  北海道大学, 文学研究院, 准教授 (50572137)
小平 達夫  富山短期大学, その他部局等, 准教授 (60827393)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード観光 / 人工知能 / データサイエンス / XR
研究実績の概要

プロジェクトの初年度にあたる2023年度は、共同研究に向けた地均しの期間として、各々の専門領域において、XRと関わる領域の研究を蓄積しながら、XRとの接合点を探る研究を行った。本プロジェクトは社会福祉、地理学、倫理から工学までを包含する学際的な陣容であることも手伝って研究の進度や業績の生産までに要する期間も大きく異なるため、業績数にはばらつきも見られるが、おおむね順調に研究が進められたものと考える。
代表者(鈴木)の挙げた業績は、公的機関が公開するオープンデータとUGCとの融合に関するものが中心であり、都市伝説の発現地を複数の公共施設の分布パターンと比較解析することにより、その社会的役割期待を定量的に説明することを試みたSuzuki et al.(2023)と、観光地に関するUGCをテキストマイニングにより計量テキスト分析し、観光地に対するイメージ分析に応用する試みを行った鈴木・松井(2023)、さらにはXRにおいて問題となるモニター上の地物の識別に際して、文化的背景からのバイアスが及ぼす影響について、青=緑の混淆反応(Grue-type errors)を例に実験的な検証を行ったSuzuki(2024)の3報を得た。
分担者の挙げた業績としては、情報技術やデジタルデータの利活用の高度化がもたらすスマートシティ化を見据えてその諸課題を論じた神崎(2023)、大学生に対するAI・データサイエンス教育の効果を論じた春名・小平(2023)、学校教育にロボットを導入することによりその効果を検証したOsawa et al.(2023)が得られた。これらは各々の研究領域で得られた成果であるが、次年度以降はこれらの成果を踏まえ、より超学域的なシナジー効果が得られるよう配慮したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本プロジェクトの研究は構成員が複数協働する形で進められる研究課題と、各メンバーが個別の研究領域の枠内で進める、XRに関する研究課題の2つからなる。今年度はそのうち、前者の課題については十分に進めることができなかったため、やや遅れていると評価した。

今後の研究の推進方策

今年度は鈴木、大澤の二名に国際誌への論文掲載があったほか、大半の構成メンバーが査読付きの学会誌に論文を掲載するなど、少ない分担金ながら見るべき成果を挙げた。その一方、それらはまだ個別の研究領域での研究の枠内に収まってもおり、超学域的なイノベーションの創出に向けた学際的な対話にまでは高まっていない。次年度以降は、共同研究の促進を図ることで、XRをめぐる学際的な研究の創出をはかることが目標になる。

次年度使用額が生じた理由

共同研究者のうち2名(林、小平)は、校務多忙により十分な研究時間が確保できず、代表者と遂行を計画していたフィールドワークに従事することができなかった。このため、次年度に必要な資金を繰り越し、次年度支給分と合算することにより、調査研究の経費を(投稿費用や出版加工料を支払う可能性も考慮した上で)捻出することを計画しているため、繰り越しを執り行うことにしたものである。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Grue-type errors on traffic light colour-name responses2024

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Koshiro
    • 雑誌名

      Geographical reports of Tokyo Metropolitan University

      巻: 59 ページ: 81~88

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 三層構造モデルによる介護技能実習生のキャリア展望2024

    • 著者名/発表者名
      小平達夫
    • 雑誌名

      レセプト論考

      巻: 6 ページ: 16~35

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Social Pressure in Co-Manipulation: From Verification of Refrains in Communication During Fusion Avatar Manipulation2023

    • 著者名/発表者名
      Sono Taichi、Osawa Hirotaka
    • 雑誌名

      Lecture Notes in Computer Science

      巻: 14199 ページ: 226~233

    • DOI

      10.1007/978-3-031-42141-9_20

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Comparative Study of Roadmapping and Sci-fi Prototyping Methods to Develop a Knowledge Management Framework2023

    • 著者名/発表者名
      Nishinaka Miwa、Shirahada Kunio、Kishita Yusuke、Masuda Hisashi、Takeda Hideaki、Miyamoto Dohjin、Osawa Hirotaka
    • 雑誌名

      PICMET 2023

      巻: 2023 ページ: 1~11

    • DOI

      10.23919/PICMET59654.2023.10216877

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] スマートシティのための倫理2023

    • 著者名/発表者名
      神崎 宣次
    • 雑誌名

      倫理学研究

      巻: 53 ページ: 130~

    • DOI

      10.24593/rinrigakukenkyu.53.0_130

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Quantitative analyses of the geospatial characteristics of haunted sites using open data2023

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Koshiro、Ito Shuichi、U Yennan
    • 雑誌名

      Social Sciences & Humanities Open

      巻: 8(1) ページ: 100701

    • DOI

      10.1016/j.ssaho.2023.100701

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ユーザー生成コンテンツを活用した日本人と外国人の観光行動分析 -世界文化遺産の村、白川郷を事例に-2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木 晃志郎、松井 陽史
    • 雑誌名

      日本観光学会誌

      巻: 64 ページ: 1~12

    • DOI

      10.51059/nihonkanko.64.0_1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 富山短期大学における AI 初級教育プログラムの構築2023

    • 著者名/発表者名
      春名 亮、小平達夫
    • 雑誌名

      富山短期大学紀要

      巻: 59 ページ: 78~85

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 観光体験とリアリティ技術2024

    • 著者名/発表者名
      神崎宣次
    • 学会等名
      中央大学人文科学研究所「リアリティの哲学」と時間・偶然研究会
  • [学会発表] 大学が学術出版をする意義と方向性(2)2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木晃志郎
    • 学会等名
      研究・イノベーション学会 大学経営研究懇談会
    • 招待講演
  • [学会発表] 移動の前景化をめぐる一試論2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木晃志郎
    • 学会等名
      第12回観光学術学会大会
  • [学会発表] ユーザー生成コンテンツを活用した観光行動の国際比較2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木晃志郎
    • 学会等名
      Toyama Academic Gala 2023
  • [学会発表] 移動の前景化による社会変化:移動前提社会への移行2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木晃志郎
    • 学会等名
      日本観光研究学会第38回全国大会

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公開日: 2024-12-25  

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