研究課題/領域番号 |
23K11668
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研究機関 | 北陸学院大学 |
研究代表者 |
沢田 史子 北陸学院大学, 社会学部(社会学科), 教授 (20456429)
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研究分担者 |
松尾 藍 北陸学院大学, 人間総合学部(社会学科), 講師 (50737492)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 観光行動力 / フレイル高齢者 / バーチャル観光ツアーシステム / 心理学的距離 / 観光動機 |
研究実績の概要 |
本研究は「観光行動力導出による高齢者の旅行促進に関する研究」(科学研究費補助金基盤研究(C)、2019~2022年度)(以下、「観光行動力導出研究」)を基盤としている。本研究では、報告者がこれまでに開発した観光行動力の導出方法と、知覚された距離に関する心理学研究の知見を基に、フレイル・プレフレイル高齢者を対象としたバーチャル観光ツアーシステムを開発し、観光行動力を導出する。さらに、これらの高齢者がバーチャル観光ツアーに参加することと、自身の観光行動力を把握することが、観光旅行に対する心理学的距離を短くし出掛ける動機付けとなるかを明らかにする。そして、フレイル・プレフレイル高齢者の国内旅行を増加させるための方向性を示すことを目的としている。 2023年度は室内で兼六園のガイドツアーを体験できるバーチャル観光ツアーシステムを開発した。室内環境の4箇所にプロジェクターを設置し、兼六園で予め撮影したガイドによる案内動画をスクリーンに投影した。このシステムを、「観光行動力導出研究」において兼六園の3回のツアーに参加した被験者2名に体験してもらい、兼六園での実際のツアーデータと比較した。客観的指標(心拍数・活動量・歩数)は同程度になるよう、スクリーン間の歩く速度と回数を決定した。兼六園でのツアーでは、短いコースにおいて主観的疲労度が低くなっているケースが多かった。観葉植物や花を配置することによって、屋内においても癒し効果が得られるよう調整した。結果として、「観光行動力導出研究」で導出した観光行動力と開発したバーチャル観光ツアーシステムにおける観光行動力が同程度であることを確認した。このシステム開発により、フレイル・プレフレイル高齢者が安心・安全に実験ツアーに参加できることが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「フレイル・プレフレイル高齢者向けバーチャル観光ツアーシステムの開発」が予定通り完成したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、開発したバーチャル観光ツアーシステムを用いて、フレイル・プレフレイル高齢者の観光行動力を導出する。被験者に対し対面で資料と口頭により説明する。バーチャル観光ツアーへの参加と自身の観光行動力を理解・把握することによって、観光旅行に対する心理学的距離の変化と旅行へのモチベーションの変化についてインタビューなど質的調査により明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
学内業務の関係で参加できない研究会があった。次年度はこれまでの研究成果を発表するために出張旅費として使用する予定である。
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