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2024 年度 実施状況報告書

効果音制作の基礎とプロシージャルサウンドデザインのための教育用ツールキットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K11732
研究機関東京工科大学

研究代表者

松村 誠一郎  東京工科大学, デザイン学部, 教授 (10436701)

研究分担者 中西 宣人  フェリス女学院大学, 音楽学部, 准教授 (10910060)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード教育用ツールキット / 効果音制作 / プロシージャルサウンドデザイン / 音響合成 / 学習支援
研究実績の概要

研究方法については、第1段階:サウンドデザインメソッドの構築。(令和5年)、第2段階:ツールキットの開発。学会発表。(令和6年)、第3段階:ツールキットの評価。学会発表。(令和7年)。
初年度のサウンド・デザインメソッドの構築に引き続き、ツールキットの開発として2年目に行なった研究成果の具体的な内容は以下である。
-効果音のサウンドデザインの概念、考え方、作成の手順、使用するツール等について書籍の第1章としてまとめて文章化し、執筆を行なった。具体的には効果音教育ツールの根底を構成する音の分析と効果音制作メソッドについて研究代表者が第1章を執筆した書籍「メディアテクノロジーシリーズ8 サウンドデザイン」(共著)が令和6年10月に出版された。これはツールキットの基礎部分を成す部分である。
-サウンドデザインの基礎となる「日常音の意識的な聴取を促すためのワークショップ」について文献調査を行なった上で効果音制作の方法を体験するためのワークショップを企画し、令和6年度に3回実践した。ワークショップ実施後の評価実験を行なった結果、フォーリー手法を題材として使うと音の詳細な聴取を促すことに効果的であることが判明した。これまでフォーリーは効果音制作の手段の一つとして捉えられていたが、フォーリーが制作学習者の意識づけを促進することを確認できたことで、その意義が単なる手法ではなく、学習プロセスの在り方を変えうる要素と判明した。
-初年度のICMC2023でのサウンド・インスタレーション展示に引き続き、今年3月上旬に、研究代表者は所属大学の国際提携先であるトルコ Sabanci大学に赴き、同大学のFASSギャラリーにて、蝉の鳴き声合成システムを実装したサウンド・インスタレーション作品発展版の展示発表を行なった。プロシージャルサウンドの研究の一環として蝉の鳴き声の種類を増やす技術面の発展を行なった。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

研究の遅れている部分の内、2年目の令和6年度で行う予定であった学会発表は3年目の令和7年度6月に日本デザイン学会にて行うこととなった。
遅れが生じた理由は以下の通りである。
-研究代表者の著者としての執筆、編者としての編集作業を行なった著書「サウンドデザイン」の出版の工程が差し挟まったことにある。令和5年度に行なった効果音制作についてのサウンドデザインメソッド構築の成果を著書の1章として著することができたのは本研究にとって重要であったが、共著であり、研究代表者が編者であった関係から他の著者が担当する章の編集作業と校正作業の時間が発生した。そのため本研究の予定していた作業時間の確保が困難となった。
-本研究開始後の急速な円安進行による旅費高騰や物価高に伴った機材費高騰のため、初年度に購入する予定だった機材の購入を次年度に見送ったり、ヨーロッパやアメリカでの国際学会での発表を見送った。

今後の研究の推進方策

3年目の令和7年度では、昨年度実施したワークショップで判明した知見を反映させた、サウンドデザインメソッドに基づいた教育ツールキットの改良を行う。また、近年劇的に進化をしているAIだが、そのAIによる効果音作成の支援という要素が取り入れることが可能なのか、また取り入れることが可能であった場合にはその導入について研究計画を策定し、実施内容を検討する。

次年度使用額が生じた理由

申請時に計画していた国際学会発表の海外出張費1人30万円(アジア圏ならば1人15万円)を想定していたが、初年度の令和5年度から現在にかけての急激な円安加速、燃料費高騰、物価上昇等のインフレーションにより、旅費と学会参加費の高騰が発生した。その影響で国際学会発表に伴う海外出張を実施することを見送ったため、次年度使用額が生じた(157万円)。令和7年度は繰越した予算と合わせて国際学会の発表2人分に充てることを中心に購入を見送った機材の購入を計画している。予定している主な使用は、国際学会旅費(2名) 100万円、空間音響用機材一式 37万円、記録用ビデオレコーダー 10万円、AI検証用経費10万円である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2025 2024

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 日常音の意識的な聴取を促すためのワークショップデザイン2025

    • 著者名/発表者名
      常盤優菜, 中西宣人, 松村誠一郎
    • 学会等名
      日本デザイン学会 第72回 春季研究発表大会
  • [図書] メディアテクノロジーシリーズ 8 サウンドデザイン2024

    • 著者名/発表者名
      松村 誠一郎, 金箱 淳一, 城 一裕, 浜野 峻行, 古川 聖, 丸井 淳史, 伊藤 彰教
    • 総ページ数
      264
    • 出版者
      コロナ社
    • ISBN
      978-4-339-01378-8

URL: 

公開日: 2025-12-26  

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