研究課題/領域番号 |
23K11747
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
新垣 紀子 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (40407614)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | アイデア生成 / 創造性 / 認知科学 / 視点取得 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,アイデア生成を促進させるメカニズムを明らかにすることである。他者とのかかわり、あるいは、ヴァーチャルリアリティなど、さまざまな人工物とのインタラクションにおける体験が、アイデア生成に与える影響を検討する,その第一段階として,アイデア生成を促進する要因および阻害する要因について検討を行う。
2023年度は,アイデアを促進する要因,阻害する要因について,従来あまり行われてこなかった(1)アイデア生成のプロセスに着目した検討および(2)アイデア生成を促進する要因に関する予備的検討を行った。 (1)に関しては,これまで専門家,芸術家,大学生など様々な分野の創造的な活動場面においてこれまで収集してきた創造性に関するインタビューデータおよび,実験データを検討した。アイデアが議論からどのように発展するかあるいは阻害され発展しないかという観点から分析を行っている。 (2)については,ヴァーチャルリアリティなど、さまざまな人工物とのインタラクションにおける体験の一例として,仮想空間上における自身のアバターの見た目が、その人の行動に影響を与えるかどうかについて,アバターを用いた対話実験を試みた。具体的には,対話しながらアイデアを生成する場面において,自身のアバターの表情を変形することの効果について検討を進めた。その結果自身のアバター表情変形が自身の感情に影響を与える可能性およびアイデア生成に影響を与える可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験環境の構築に想定以上の時間がかかった。アバターを用いた実験においては,没入感のある実験環境やアバターへの変身感が実験に影響を与えるが,まだ実験環境が十分に構築できていないため,今後は整備を進めることとする。
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今後の研究の推進方策 |
今後,実験環境の整備を早急にすすめ,アイデア生成のプロセスに着目した質的な検討およびアイデア生成を促進する要因に関するヴァーチャルリアリティを用いた実験的検討の2方面から検討を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定より,学会発表の計画が遅れたため,次年度に国際会議等で発表を行う予定である。
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