研究実績の概要 |
本研究では候補者たちが選挙期間中にソーシャル・メディアで発信する情報から浮かび上がる党策や政策論点となるトピックの位置づけを明らかにすることを目的としている。そのためにも収集・処理・蓄積・分析・可視化の手順を踏む。令和5年度は先の手順を試行するために、2023年4月の統一地方選挙、衆参補欠選挙を中心として収集・処理・蓄積のプロセスの確認した。続いて分析・可視化の手順の確認のため2022年の参院選のTwitterデータを用いて行った。 2023年統一地方選挙・衆参補欠選挙:9都道府県知事選挙(33), 6政令都市市長選挙(21), 5衆参補欠選挙(20), データ収集期間:2023年3月23日~2023年4月9日, メディア:Facebook、Twitter 2022年参院選(545):データ収集期間:2022年6月10日~2023年7月10日, メディア:Twitter ※ ()内は候補者数 TwitterはAPIによりデータを収集した。facebookはメタ社の規約によりプログラムでのデータ収集が禁止されているため、人手によるデータ収集を行った。これらのデータを基にデータフォーマットを作成、その後データクリーニングを試行した。分析の試行は統一地方選挙、衆参補欠選挙のデータは少量のため2022年の参院選のTwitterデータ(ユーザ数:486,コメント数:117,038)を使用した。データの分析方法として、まずはグラフィックライブラリwordcloudを用いてツイートの大雑把な概観を把握し、ついで共起ネットワーク分析によって特徴語を抽出した。次に道徳的傾向を見るために、J.ハイトが提唱した道徳基盤理論による分析を行った。このように選挙期間中の候補者たちのメッセージを概観・特徴語・感情(道徳)を可視化しようと試みている。
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