研究課題/領域番号 |
23K11783
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研究機関 | 国立水俣病総合研究センター |
研究代表者 |
原田 利恵 国立水俣病総合研究センター, その他部局等, 主任研究員 (80830554)
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研究分担者 |
香室 結美 熊本大学, 文書館, 特任助教 (40806410)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 水俣病 / 資料 / アーカイブズ |
研究実績の概要 |
1.研究会を4回(4/14,7/8,11/28,12/17)開催した。国立水俣病情報センター、熊本大学文書館、水俣市水俣病資料館、水俣病センター相思社歴史考証館の4館それぞれの現状と課題について情報共有した。共通の課題として挙がったのは、資料の公開、著作権、個人情報の扱い等についてであった。 2.「負の記憶―伝えること、伝わる事の困難の先へ」をシンポジウムテーマに掲げて開催された第67回環境社会学会大会および東北震災遺構等の視察プログラム(6/10-11)に参加し、同じく負の遺産である水俣病を伝えることの難しさについて、語り部の継承、当事者性、加害-被害構造の中における伝える主体として抱える問題等について多くの示唆を得た。 3.アーカイブズに関する法律の専門家を招聘し、水俣病資料の収集・保存・利用と法律に関するテーマでご講義いただいた。内容は、本研究に参加している各資料館のアーカイブズ構築と公開に関する課題について、法律的に何が問題となるのか、どうクリアすべきかを教示するものであった。取り組みやすいものとして、情報センターの目録における個人情報の匿名加工の指針を確認し、水俣病に関するヒアリングの倫理申請などに反映させた。 4.研究会の展示に関するアウトプットは、水俣病公式確認70年事業と連動させる方向で検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
4回の研究会開催、視察の実施など、研究開始の初年度から活動を活発に行えており、研究会で挙げられた課題解決のための専門家の招集など、準備段階にしては、内容も充実したものとなった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、昨年度と今年度進捗したところまでの研究成果をまとめ、中間報告書をつくることとする。また今年に入ってから森美術館や国立民族学博物館といった大都市圏における大きな美術館博物館で水俣病に関する展覧会が相次いでいる事から、今、水俣病に関する展示を行うことの社会的意義を考えながら、本研究の成果発表の一環として、共同研究者として参加している4館が連携した、これまでにないインタラクティブな展覧会を実施することを目標に展覧会の構想を練り、計画を具体化することとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研究協力者の出張がキャンセルになり、使用額に変更が生じた。
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