研究課題/領域番号 |
23K11875
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研究機関 | 日本医療大学 |
研究代表者 |
岡田 一範 日本医療大学, 保健医療学部, 准教授 (30772389)
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研究分担者 |
村山 迪史 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (10964497)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 心エコー / 心房細動 / 左房スティフネス |
研究実績の概要 |
当初の予定通り、非侵襲的左房硬さ指標のカットオフ値を探索する観察研究を実施した。 本学の研究倫理委員会の承認を受け、令和2年3月から令和5年3月までに心エコー図検査が行われた洞調律の連続例をピックアップしたところ、除外基準を満たさない356例が研究の対象者として選択された。これらについて、検査日以降の心房細動の発生の有無を調査したところ、中央値964日の経過期間において、19例に心房細動の新規発生がみられた。 生存時間分析では、我々が提唱した左房硬さ指標(肺静脈血流速度波形の収縮期波と拡張早期波との間の窪みと拡張早期波との比を左房圧変化の代替指標、左房ストレイン解析によって得られた受動的伸展期のストレイン値を容積変化の代替指標として求めた両者の比)や既存の左房硬さ指標(E/e’と左房グローバルストレインとの比)は、いずれも心房細動の発生と有意に関連していた。また、ROC解析を用いて、両指標のカットオフ値を算出することができた。 さらに、心エコー図検査と長時間心電図検査が同時期に施行された158例について、左房硬さ指標と心房細動の前駆段階と考えられる「頻発する上室性不整脈(Excessive supraventricular ectopic activity, ESVEA)」との関係を検討したところ、左房ストレインや左房硬さ指標は、左房サイズよりも、ESVEAを有する患者さん(心房細動発症の前駆段階と考えられる患者さん)の弁別に有用であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、非侵襲的左房硬さ指標が心房細動の発症と有意に関連することを示すことができ、またそのカットオフ値を設定することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、得られたカットオフ値の妥当性を検証する前向き観察研究を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画段階では令和5年度に購入予定であった物品について、支給された研究費では購入が困難であったため、代替品を模索して導入した。また、旅費については格安航空券の購入と宿泊費をできるだけ安価なものを選択した。これらにより、次年度使用額が発生した。 次年度以降は主にこれまでに得られた研究成果の発表に係る旅費として研究費を使用する予定である。
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