• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

超長寿命型人工膝関節開発のためのデラミネーション破壊抑制に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K11924
研究機関東京医科大学

研究代表者

高橋 康仁  東京医科大学, 医学部, 助教 (60567668)

研究分担者 立岩 俊之  東京医科大学, 医学部, 准教授 (00424630)
宍戸 孝明  東京医科大学, 医学部, 教授 (70266500)
正岡 利紀  東京医科大学, 医学部, 准教授 (70256270)
山本 謙吾  東京医科大学, 医学部, 主任教授 (10246316)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード人工膝関節 / 超高分子量ポリエチレン / 脛骨インサート / 微構造解析 / デラミネーション耐性
研究実績の概要

本研究は、人工膝関節全置換術(TKA)で使用される超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)脛骨インサートを対象として、製造因子がインプラント表層の剥離(デラミネーション破壊)に与える影響を詳細に解析することにより、生体環境における長期耐久性向上を目指すものである。
初年度は、UHMWPEの平均分子量(4.7-8.7 (10^6 g/mol))、架橋線量(0-130 kGy)、および抗酸化剤(dl-α-tocopherol)添加濃度(0->0.5 wt.%)の異なる8種類の脛骨インサート(各n=4: 計32個)に対してデラミネーション試験用のフラット加工を施し、試験部位をマーキングした。またレーザーラマン分光法を用いて、マーキング域内の表面微構造(結晶相、非晶相、斜方晶、第三相の体積分率)を非破壊分析した。UHMWPEにおける初期の微構造の違いは、原料樹脂の平均分子量によるところが大きく、架橋線量や抗酸化剤添加量には有意な影響を受けない結果であった。UHMWPEの平均分子量が小さいほど、結晶相、斜方晶の占める割合が大きい傾向を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現時点では本研究の遂行において予期せぬ事態や問題等は生じておらず、当初予定通りデラミネーション試験用のインプラント加工および初期構造の分光分析が終了しており、次年度以降の強制酸化試験およびデラミネーション試験の準備に着手している。

今後の研究の推進方策

次年度以降では各脛骨インサートの強制酸化試験を行い、フーリエ変換赤外分光法およびラマン分光法を用いた微構造解析を実施する。強制酸化試験後、デラミネーション試験を実施し、インサート表面の損傷度や微構造の変化などを分子分光法により解析し、各製造因子がデラミネーション耐性に与える影響について考察する。

次年度使用額が生じた理由

レーザーや各種フィルタなどの光学機器の交換やその他保守点検や追加サンプルの購入など高額な支出が必要になった場合に備えて、次年度以降の研究の遂行に支障が出ないよう一部の研究費を繰り越すこことした。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi