研究課題/領域番号 |
23K11936
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研究機関 | 日本医療大学 |
研究代表者 |
福山 篤司 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (40452198)
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研究分担者 |
小山 修司 名古屋大学, 脳とこころの研究センター(保健), 准教授 (20242878)
礒田 治夫 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション科学研究科, 臨床教授 (40223060)
加川 宗芳 日本医療大学, 保健医療学部, 講師 (60965432)
杉本 芳則 日本医療大学, 保健医療学部, 教授 (50783320) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 血流動態解析 / 4D flow MR撮像 / 流体ファントム / 空間的平均流速 / 壁剪断応力 / 流速ベクトルの歪み / prospective gating法 / retrospective gating法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は取得タイミングがズレてしまった位相画像に対して、深層学習を用いた時間的な補正を行い、同じ取得タイミングとなった3方向の位相画像を合成する事により、本来あるべき正しい流速ベクトル、さらには血流動態解析の結果を出力することである。 まず、流体実験で使用する2種類のファントム(①血流動態解析の結果を検証するための性能評価用ファントムと②ヒトの頸動脈を模擬した血管ファントム)を作製した。なお、ヒトの頸動脈を模擬した血管ファントムはヒトの頸動脈データを使用しなかったため、倫理委員会への申請は不要となった。 上述のファントムを用いて、「心電同期法の違いが血流動態解析の結果に及ぼす影響」についての検証を行った。心電同期法にはprospective gating法とretrospective gating法の2種類があり、前者はR波を検知した時点で撮像を開始しデータ収集を行う方法で、後者はR波に関係なく連続的にデータ収集を行う方法である。実験にはPhilips社製のMR装置を使用し、2つの心電同期法でデータ収集を行った。その結果、空間的平均流速の測定精度はretrospective gating法を用いた方が良好であった。また、壁剪断応力(wall share stress; WSS)には大きな違いを認めなかった。retrospective gating法は同じタイミングでの位相画像を用いて流速ベクトルを算出するのに対し、prospective gating法では、異なったタイミングでの位相画像を用いてしまうため、両者の精度に影響が出ていると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
深層学習を用いて時間的なズレの補正を行うが、そのシステムの構築に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
深層学習を用いた時間ズレの補正について、早急にシステム構築を行い、その検証を実施する。また、prospective gating法を使用した際の時間的なズレについて、Siemens社以外のMR装置の状況を調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
MR装置の利用時間が若干減ったため
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