| 研究課題/領域番号 |
23K11942
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| 研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
藤井 匡 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (20786941)
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| 研究分担者 |
栃尾 巧 藤田医科大学, 医学部, 教授 (00557291)
廣岡 芳樹 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50324413)
中川 義仁 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (60372108) [辞退]
長坂 光夫 藤田医科大学, 医学部, 講師 (70410701)
舩坂 好平 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (70599034)
渡辺 彩子 藤田医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (70939751) [辞退]
中岡 和徳 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80839043)
葛谷 貞二 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90612771)
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| 研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| キーワード | 癌 / 腸内細菌 / 発癌機能因子 / 5αリダクターゼ遺伝子 / Streptococcus anginosus |
| 研究実績の概要 |
腸内細菌の研究は主に16S rRNA遺伝子の網羅的シークエンスによる菌叢解析が主流であり、Fusobacterium nucleatum のように癌との関連が示唆される菌種が多数報告されている。一方、注目すべきは腸内細菌そのものではなく、水平伝播によって獲得された発癌機能因子遺伝子が癌の進展に関与している可能性である。我々は、このような発癌機能因子の定量を通じて、消化器癌の早期診断および予後モニタリングへの応用可能性を検討している。 2024年度は、大腸内視鏡検査時に採取した腸洗浄液を用い、発癌関連が示唆される5αリダクターゼ遺伝子(5ar)の量を定量PCRで測定した。その結果、144検体中、大腸癌群では非腫瘍性群と比べて5arレベルが有意に低下しており(P = 0.0004)、癌進行に伴う低下が示唆された。 2025年度には、研究対象を肝細胞癌へと拡大し、同様の手法により発癌機能因子の同定および定量を行った。具体的には、肝細胞癌患者22例の便検体を対象とし、健常者85例との比較を行った結果、大腸癌の場合と同様に、肝細胞癌においても5arレベルが有意に低下していることが明らかとなった(P<0.0001)。さらに、Streptococcus anginosus を標的とした解析でも、同様に肝細胞で有意な低下が観察された(P<0.0001)。 これらの成果は、大腸癌および肝細胞癌における発癌機能因子に関する研究成果として、それぞれ論文として既に発表済みである。 今後は、他の癌種における発癌機能因子の検討へと研究の対象を広げ、癌の早期診断や予後モニタリング手法の確立に貢献することを目指す。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2024年度は、大腸内視鏡検査時に採取した腸洗浄液を用い、発癌関連が示唆される5αリダクターゼ遺伝子(5ar)の量を定量PCRで測定した。その結果、144検体中、大腸癌群では非腫瘍性群と比べて5arレベルが有意に低下しており(P = 0.0004)、癌進行に伴う低下が示唆された。 2025年度には、研究対象を肝細胞癌へと拡大し、同様の手法により発癌機能因子の同定および定量を行った。具体的には、肝細胞癌患者22例の便検体を対象とし、健常者85例との比較を行った結果、大腸癌の場合と同様に、肝細胞癌においても5arレベルが有意に低下していることが明らかとなった(P<0.0001)。さらに、Streptococcus anginosus を標的とした解析でも、同様に肝細胞で有意な低下が観察された(P<0.0001)。 これらの成果は、大腸癌および肝細胞癌における発癌機能因子に関する研究成果として、それぞれ論文として、すなわち既に2報の論文を発表済みである。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後は、他の癌種における発癌機能因子の検討へと研究の対象を広げ、癌の早期診断法や予後モニタリング手法の確立に資することを目指している。中でも、診断時には既に進行していることが多く、早期発見が極めて困難とされる膵臓癌を新たな研究対象として位置づけており、その発癌機能因子の同定および定量解析に取り組む予定である。 また、これまで主に用いてきた便検体による腸内細菌叢の解析に加え、今後は唾液検体を用いた口腔内細菌叢の解析も新たに導入し、腸内および口腔内という異なる生態系の両面から発癌機能因子を追跡する計画である。これにより、従来の手法では捉えきれなかった新たな発癌機能因子の同定につながることが期待される。 このような多角的かつ包括的なアプローチによって、より汎用性の高い診断・モニタリング技術の開発を目指し、個別化医療や予防医療への貢献を図る。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
予算執行、特に解析費用において、次年度に大きな出費が発生するリスク、及び予算額が減少することを考慮し、一部(259,14円)の次年度使用額を残した。
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