研究課題/領域番号 |
23K11943
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研究機関 | 地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館(総合臨床研究所) |
研究代表者 |
安波 道郎 地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館(総合臨床研究所), 総合臨床研究所, 部長 (80244127)
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研究分担者 |
柏田 知美 地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館(総合臨床研究所), 総合臨床研究所, 医師・医療系職員 (40404199)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 抗腫瘍薬有害事象 / 腸管有害事象 / ヒトゲノム多型 / 臓器特異的エピゲノム修飾 / 腸内細菌叢 / 便中バイオマーカー |
研究実績の概要 |
本研究課題では、日本人患者の2-3割に薬剤性下痢・出血性腸炎を起こすことが薬剤忍容性低下につながっているフッ化ピリミジン系抗腫瘍薬について、当該薬剤の代謝酵素遺伝子の多型や腸粘膜上皮でのエピゲノム変化、腸内細菌叢の構成などがその要因になると考えられることから、個々の患者においてこれらの項目から有害事象発症の予測が可能であるかを探索することを目的として掲げた。そのために課題全体を①フッ化ピリミジン系薬を投与するがん患者の臨床データ抽出と検体採取、②候補遺伝子多型の型決定と発現定量、③腸粘膜由来便中DNAのエピゲノム修飾分析、④便中miRNAプロファイリング、⑤腸内細菌叢の分析の5項目に細分して計画を遂行している。本年度は、対象者の選抜を開始し、各検出系の条件検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
①フッ化ピリミジン系薬を投与するがん患者の臨床データ抽出と検体採取:フッ化ピリミジン系の経口薬・注射薬を使用予定の患者10名から研究参加への同意を取得し、検体を収集した。②候補遺伝子多型の型決定と発現定量:DPYD遺伝子の多型解析・発現定量の実験系を決定した。③腸粘膜由来便中DNAのエピゲノム修飾分析:便検体からのDNA抽出法を確定した。④便中miRNAプロファイリング:便検体からのRNA抽出法を確定した。⑤腸内細菌叢の分析:便検体からのDNA抽出法を確定した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに進めるとともに、便検体から腸管上皮の性状をとらえることが困難である場合に備えて、患者の末梢血細胞から多能性前駆細胞株を樹立し、それを用いて腸管オルガノイドを作製して表現型を解析することを試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究課題では、課題全体を①フッ化ピリミジン系薬を投与するがん患者の臨床データ抽出と検体採取、②候補遺伝子多型の型決定と発現定量、③腸粘膜由来便中DNAのエピゲノム修飾分析、④便中miRNAプロファイリング、⑤腸内細菌叢の分析の5項目に細分して計画を遂行しているが、そのうちの④、⑤について、年度末に予定していた委託検査の委託先への検体送付が遅れ、委託費の請求が年度内に行われなかった。したがって、その分の使用が次年度へ繰り越しとなった。
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