研究課題/領域番号 |
23K11966
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
橘 篤導 獨協医科大学, 医学部, 講師 (80409995)
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研究分担者 |
辰元 宗人 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30296157)
入江 駿 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60918887)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 光過敏性片頭痛 / fNIRS / ナイトアシストレンズ / 片頭痛 / 光刺激 / 脳機能イメージング |
研究実績の概要 |
本研究では、このようなナイトアシストレンズ着用による光過敏性の片頭痛症状抑制のメカニズムを従来の眼科学的な手法のみならず、新規となるfNIRSによる脳機能イメージング法を駆使することで神経科学的観点からも客観的に検証し、更に片頭痛患者がその効果を確実に実感できたか主観性による心理学的評価を眼科学的手法と組み合わせて行うことにより、多面的にその有用性を解明することを目的としている。このような独創的手法により、片頭痛患者の「生活の質(QOL)」の向上を目指し、幅広く社会に貢献することを目的とする。 2023年度は、本研究プロジェクトの立ち上げることを第一とし、ナイトアシストレンズと瞳孔測定器の提供について各業者と提携を結び、被験者の応募先を選定した。また獨協医科大学臨床研究審査委員会に倫理申請を行っており、2024年度初頭には承認が得られる予定である。実験に用いる光刺激の光源やそのシステムを自作するにあたり、材料や機器などを入手し、これらの作製を手掛けており、現在に至っている。初年度となる2023年度は、本研究の安全性の確認および実験環境の確立に焦点を充てた。実験環境のセットアップでは、研究分担者の辰元宗人教授(獨協医科大学)とこれまで共同研究を行ってきた株式会社ニデックおよび株式会社ウラタニ・ラボからそれぞれナイトアシストレンズと瞳孔測定器(ヒトミル)を提供いただき協力を得た。また、機器のセットアップでは研究協力者であり先行研究の筆頭著者である山川昌彦研究員(横浜国大・環境情報)、そして研究分担者の入江駿講師(獨協医科大学)と協力して行った。 2024年度では、これら本研究の安全性の確認および実験環境の確立が整い次第実験を開始していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度となる2023年度は、本研究プロジェクトの立ち上げることを第一とし、ナイトアシストレンズと瞳孔測定器の提供について各業者と提携を結び、被験者の応募先を選定した。また獨協医科大学臨床研究審査委員会に倫理申請を行っており、2024年度初頭には承認が得られる予定である。実験環境のセットアップでは、研究分担者の辰元宗人教授とこれまで共同研究を行ってきた株式会社ニデックおよび株式会社ウラタニ・ラボからそれぞれナイトアシストレンズと瞳孔測定器(ヒトミル)を提供いただき協力を得るとともに、研究協力者であり先行研究の筆頭著者である山川昌彦研究員(横浜国大・環境情報)、そして研究分担者の入江駿講師(獨協医科大学)の協力を仰ぎ、実験に用いる光刺激の光源やそのシステムを自作する材料や機器などを入手し、これらの作製を手掛けており、現在に至っている。初年度は、本研究の安全性の確認および実験環境の確立に焦点を充てることとした。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度より取り掛かっている獨協医科大学臨床研究審査委員会に倫理申請を遂行し、2024年度初頭には承認が得る予定ある。また実験に用いる光刺激の光源やそのシステムをつくり上げ、実験を開始する。倫理申請の承認後に研究代表者・研究分担者・研究協力者が本研究目的の充分な説明を行った上で片頭痛患者(25名)およびコントロール健常者(25名)のボランティアからインフォームドコンセントを得て書面により了承されたもののみ実施する。ナイトアシストレンズ着用による片頭痛症状改善を客観的に評価するため、ナイトアシストレンズ着用時および非着用時における大脳皮質・一次視覚野の機能変化についてfNIRSを駆使し、脳機能イメージングによる比較計測・解析を行う。fNIRS計測の最中には、研究代表者らが既に査読付き国際誌で報告済みのブルーライトによる視覚刺激提示法を採用し、既に賦活が確認されている一次視覚野内の関連脳領域に焦点を充て、定量的な分析・比較を行う。解析には、MatLab・SPM8や独自開発のプログラムを駆使し、ナイトアシストレンズ着用時・非着用時での一次視覚野における脳血流増減の相違を定量化する。これらの解析は研究代表者らが既に報告してきた手法に基づき、研究分担者の入江駿講師(獨協医大・スマート医療)、研究協力者の小野弓絵教授(明治大・理工)やJA Noah博士(Yale大、[米国])らのサポートを得て行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験環境のセットアップでは、研究分担者の辰元宗人教授とこれまで共同研究を行ってきた株式会社ニデックおよび株式会社ウラタニ・ラボからそれぞれナイトアシストレンズと瞳孔測定器(ヒトミル)を提供いただき協力を得るとともに、研究協力者であり先行研究の筆頭著者である山川昌彦研究員(横浜国大・環境情報)、そして研究分担者の入江駿講師(獨協医科大学)の協力を仰ぎ、実験に用いる光刺激の光源やそのシステムを自作する材料や機器などを入手し、これらの作製を手掛けており、現在に至っている。しかしながら、現時点で実験システムの自作が全て完了しておらず、また、機器などにおいても入手していないものがあり、それらの費用を次年度に使用する予定でいる。
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