研究課題/領域番号 |
23K11971
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
須田 裕紀 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (20567200)
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研究分担者 |
郷 貴博 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (10782675)
田山 文子 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (20965412)
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (30327762)
前田 雄 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (70618206)
東江 由起夫 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90460328)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 義足 / ソケット圧力 / 3軸センサ |
研究実績の概要 |
義足の適合には,パーツ間の位置関係や角度によるアライメント適合と,切断部と義足を 接合するソケット適合がある.現在,ソケットの適合を評価する判断基準が数値化できていないことが課題としてある.義足のソケット製作の工程では,多くが義肢装具士の手作業によって定性的かつ主観的な経験によって行われ,良好な適合を得るには 経験や技術が必要である.さらに,ソケット適合のメカニズムや調整について,客観的な評価や明確な判断基準が不明瞭であり,臨床における義足の適合調整には難渋している.そこで,本研究では,ソケット内の圧力分布の力学的データと内部組織の解剖学的デ ータを基に,ソケット適合を数値化し適合状態の判断基準を明確にすることを目的としている. 2023年度は,大腿切断者を対象として,ソケット内の圧力を計測するため,ソケットの接触面に対する垂直の圧力,上下・左右方向のせん断力を3軸力覚センサを用いて圧力センサーの動作確認と校正値の計測を行った.また,計測用ソケットにセンサを取り付ける加工方法の工夫と検討をし,3軸力覚センサの取り付け確認と機器の動作確認を行った.計測にご協力いただける切断者の選定と身体機能の評価を行い,実際の計測で用いる計測用ソケットの製作とセンサ取り付け部の加工を行った.製作した計測用ソケットの適合確認とアライメント調整を行い,3軸力覚センサを取り付けて静止立と歩行における圧力計測を行い,データ処理と解析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ソケット内の圧力を計測するため,圧力センサの選定と機器の準備を整えながら,3軸センサの先端に圧力計測用のアタッチメントを取り付け,較正値を計測した.また,計測用ソケットにセンサを取り付ける加工方法の工夫と検討を行った.3軸力覚センサの取り付け確認と機器の動作確認,圧力計測とデータ分析を行った.計測にご協力いただける切断者の選定,実際の計測で用いる計測用ソケットの製作と計測用ソケットの適合確認とアライメント調整を行い計測に用いる義足を製作した.3軸力覚センサを取り付けて静止立と歩行における圧力計測を行った.
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今後の研究の推進方策 |
実際の切断者の計測において生じた問題点や計測上の改善点を整理し,2024年度の計測に向けて計測手順の構築を行う.計測用ソケットの製作に時間を要するため,3DスキャナやCAD等を用いることで再現性を向上しながら,計測用ソケット製作の工夫を行う.また,3次元動作分析装置と圧力計測を同期させた計測の検討を行い,歩行中のと床反力データから,義足へ加わる荷重位置 と荷重量を算出し,圧力計測と同期することで,義足に加わる荷重中のソケット内の圧力変化を評価できるようにしたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
計画当初は,2024年度に購入予定であった購入計測機器の選定ならびに計測で用いるセンサの仕様が決定したため,2023年度において計測機器を導入して,予備実験を含めた計測システムの構築と予備実験を行ったため.
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