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2023 年度 実施状況報告書

外国ルーツ高校生の日本語作文の実態調査と日本語教育のための語彙・文法の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K12219
研究機関大阪樟蔭女子大学

研究代表者

松本 理美  大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 准教授 (60968600)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード外国ルーツ高校生 / 日本語作文 / 作文コーパス / 日本語リテラシー / 複文 / 文体的特徴
研究実績の概要

本研究では、外国ルーツ高校生を含む高校生作文調査を全国規模で行い、『高校生日本語作文コーパス』の拡充を図り、このコーパスを利用して作文中の語彙・文法等の特徴と母語などとの関係を計量分析することで、作文力を向上させるための具体的指導案作成に繋がるデータを提供することを目指している。
研究期間1年目にあたる2023年度は、基礎データとなる外国ルーツ高校生を含む高校生作文の収集を行うため、全国規模で協力校を募る準備を行った。第1段階として外国ルーツ高校生が在籍する公立高校数が2桁以上の都道府県(16都道府県、約2900校)の国公立および私立高校を抽出し、住所等の情報を含んだ依頼状発送作業用リスト作成を行った。このリストに基づき、東京都345校分、大阪府125校分の発送準備を完了した。
作文データ収集協力の依頼を行うにあたり、これまで収集を進めてきた作文と同一のテーマで収集を継続しても分析に支障がないか検討するため、作文レベルが異なると思われる大学生の作文を40編収集、分析するという予備調査を行った。
これまでの研究成果として、外国ルーツ高校生作文、留学生作文、日本人高校生作文では、使用語彙、複文の接続表現においてどのような違いがあるのかということについてまとめ、今後の展望を示した。また、小学5年生から高校2年生まで縦断的に作文データを提供している協力者について、母語と日本語の作文中の使用語彙の比較を行った結果について発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究環境の著しい変化により当初の計画通りの研究時間と作業協力者の確保に苦慮する事態となった。また、1年目に調査協力校を募るための依頼状送付を行う予定であったが、依頼する作文のテーマについて、当初計画していたテーマで収集することの妥当性を検討する必要があると判断したため、当初の計画にはなかった予備調査を実施することとした。以上の理由により、調査協力校の募集をはじめとする研究の進捗に遅れが生じた。

今後の研究の推進方策

既に研究時間の確保が難しくなった原因は解消しており、当初計画をしていたエフォートでの研究の推進が可能となった。また、作業協力者が確保でき、研究協力者との打ち合わせも4月12日、4月26日の2回にわたり行っている。まずは、今夏中に調査協力校募集のための依頼状送付(第1次)を終える予定で作業を進めている。
同時並行で、本研究のHPの作成、専門家への作文評価に関する協力依頼、小規模コーパスの設計・構築に関するマニュアル作成に順次取り掛かる。

次年度使用額が生じた理由

1年目に調査協力校募集のための依頼状を発送する予定であったが、依頼項目の再検討の必要が生じたこと、および作業協力員の不足により依頼状発送に至らず、人件費とその他(通信費)で未使用となった額が多く、次年度使用額が生じた。
2024年度5月から順次発送を行い、9月中には依頼状の発送(第1次分)を完了する見通しが立っており、これに次年度使用分を使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 小規模コーパスの必要性と可能性2023

    • 著者名/発表者名
      松本理美
    • 雑誌名

      論究日本文學

      巻: 118 ページ: 13-24

    • DOI

      10.34382/0002000571

    • オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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