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2023 年度 実施状況報告書

時空間的な多層性に着目した小規模漁業地域の変容プロセスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K12326
研究機関弘前大学

研究代表者

松井 歩  弘前大学, 人文社会科学部, 助教 (10910581)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード社会-生態システム / 地域変化 / 価値変動
研究実績の概要

本研究では学際的研究領域である社会-生態システム研究の動向をふまえつつ,環境変化を駆動する種々のストレッサーがローカルな漁業地域においていかに経験され,適応/不適応のプロセスにおいていかなる順応能力が動員されたのかを時空間的な多層性の中で解明することを目的としている。以上の目的のもと,本年度は①社会-生態システムをめぐる理論的検討,および②社会-生態的環境変化による漁業地域の地域変容に関する実証研究を実施した。
①について,現在まで海外研究の動向の整理し,地理学研究の動向と接続するための検討を進めている。本課題は次年度以降も継続し,実証研究の分析にフィードバックするとともに,学会報告等での議論を通じて引き続き深化させていく。
②については,2023年6月に北海道のナマコ漁業地域における現地調査を実施した。北海道におけるナマコ漁業をめぐっては2000年代以降に顕著となった価格高騰トレンドが広く現在まで継続している一方で,資源利用・管理方策は地形や小気候,地先の表層堆積等に応じたミクロな多様化が進展している。また,国際貿易の状況や感染症による需要変化等に関しても敏感に反応しており,社会-生態的事象としての分析が重要となる。本課題については国際会議における査読付き口頭報告として受理されており,次年度に成果報告を行う予定である。
また,野生動物の観光資源化による漁業地域変化に関する研究成果をまとめ,査読付き学術誌へ投稿した。調査データ自体は前身となる研究課題によるものであるが,①による理論的検討の成果を含むものであり,査読対応等掲載へ向けた作業を次年度実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

理論的検討および実証的検討の双方に進展があったため

今後の研究の推進方策

次年度には異なる環境変化の要素を取り上げた現地調査を開始するほか、並行して理論的検討および上述した成果の公表作業に取り組んでいく。

次年度使用額が生じた理由

予定していた国際学会報告に関係して,参加費の処理が経理上次年度の執行となるため。6月に開催される国際学会における参加費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 2022年学界展望 水産業2023

    • 著者名/発表者名
      松井 歩
    • 雑誌名

      人文地理

      巻: 75 ページ: 320~325

    • DOI

      10.4200/jjhg.75.03_320

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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