現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画において、1年目は、ドイツ連邦議会における議員の諸権利がどのようにして憲法に根拠づけられるかを明らかにすることとされている。この点に関して、ドイツ連邦憲法裁判所の判例(BVerfGE 80, 188; 96, 264; 102, 224; 112,118; 140, 115など)や関連文献を分析・検討することを予定していたが、判例については検討が進んでいる一方で、関連する先行業績の検討にやや手間取っている状況にある。また、年度末に所属研究機関を異動したため、研究拠点の整理・移転といった作業にも時間を割かざるを得なくなった。それゆえに、1年目の研究対象として予定していたテーマについて、真正面から検討する研究成果の公表には至っていない。もっとも、2023年度の研究成果として公表した論攷はそれぞれ、ドイツ連邦議会議員の諸権利の憲法的根拠を検討する一環をなしており、いわば外堀を埋めるかたちで、研究の進展を公表することはできている。以上の理由から、現在までの進捗状況は「やや遅れている」状況にあるといえる。
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