研究課題/領域番号 |
23K12529
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
寺本 直城 拓殖大学, 商学部, 准教授 (10755953)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 経営組織論 / 情報セキュリティ / CSIRT / 組織コミュニケーション / 心理的安心 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,経営組織内における組織成員の心理的安全性に着目し,経営組織における情報セキュリティ体制をより強固なものにすることを目的としている.情報セキュリティ体制は一般的に多層的であり,それぞれの層においてそれぞれの心理的安全が要求されるのではないかと考えられる.また,同時に心理的安全を醸成するための組織内のコミュニケーションの在り方についても考察することを目的としている. 令和5年度は,主に理論的研究および資料収集を行った.実際に,情報セキュリティ体制にかかわる人々の会合に出席し,参与観察を行ったり,インタビューをおこなったりした.同時に,文献収集を行い,既存研究から心理的安全と組織の情報セキュリティ体制の関係や,情報セキュリティにおいて必要とされる組織内のコミュニケーションについて考察を行った.また,組織の在り方について別の産業にも注目し,インタビューを行った. 令和5年度は,本研究に関係する論文1本「スマートロースターと焙煎士の相互行為を通した新製品開発の可能性」の執筆に関与した.また,関連する研究として国際学会において3報,国内学会において1報の発表を行った.関連する論文については,組織に関係する人々が,どのように相互行為しているかに焦点が当てられており,本研究の主眼でもある「心理的安全性」というキーワードに整合的である.その意味で,本研究は情報セキュリティ体制に直接的な関係があるわけではないが,心理的安全とそれを醸成する組織内のコミュニケーションの在り方を議論した研究であったといえる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
情報セキュリティ体制とは異なる分野における分析が先行してしまい,本研究の主眼にある情報セキュリティ体制についての分析に遅れが生じている.他方で,令和5年度は,理論的研究や情報収集に当てられる期間であったため,致命的な遅れが生じているわけではないことから,「やや遅れている」と評価できる. 特に理論的研究については,計画通り進捗している.その一方,情報収集については,常に進化している業界特性に鑑みても,現状を正確にギャッチアップできているとは言えず,進捗に遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度については,まず令和5年度に積み残している情報収集を継続して行う.これについては,引き続き文献での調査に加え,実務家へのインタビューや実務家からのレクチャーを受けて実施する予定である.さらに,それらを踏まえ,令和5年度に行った理論的研究を土台に,分析に取り掛かる.それらの結果については,都度,学会での報告を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
もともと申請していた機材や物品が,物価高の影響で購入することができなかった.本年度の使用分と合わせて,計画通り使用する予定である.
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