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2023 年度 実施状況報告書

チーム間の知識探求を促す認知の分業体系:チーム成果に与える影響と形成要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K12538
研究機関茨城大学

研究代表者

大沼 沙樹  茨城大学, 人文社会科学部, 講師 (50800918)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード認知の分業体系 / トランザクティブ・メモリー・システム / チーム外の知識探求
研究実績の概要

本年度は、チーム外の知識の探求を促す認知の分業体系の重要性や役割を明確にするために、海外文献を中心に関連研究のレビューを中心に進めた。まず、TMSの特徴である他者の知識への気づきに関して、チーム外(組織外)の視点から扱っている研究のレビューを行った。
それらの結果から、(1)チーム外の知識への気づきは個人のパフォーマンスを高める、(2)時間的分断がある場合は知識への気づきを減らす、(3)非同時性のコミュニケーション手段を用いても(2)の関係は変わらず、むしろ対面などの同時性の高いコミュニケーション手段が重要であることがわかった。チーム外の認知の分業体系に関しても一定の効果が見られることがわかったが、個人のパフォーマンスへの検討に留まり、チーム成果に対する影響を検討する研究は少ない。また、チーム内よりも知識への気づきを生む機会自体が減るために、どのように構築するかが課題となる点が示唆された。特に、コミュニケーション不備を指摘する研究が多く、TMSの初期研究から課題となっている部分でもある。本研究では、複数のチーム間を対象とするためにそれらの関係性に注目しているが、関係性を構築するにも密なコミュニケーションを必要とすることから、引き続き検討しなければならない要因であろう。外部からの知識探求の重要性が高まる中で、多様な知識に触れる機会を得るためには、複数のメンバー間でいかに他者の知識への気づきを促す体制を構築する必要があろう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年11月より産休・育休に入っていたため、研究を中断せざるを得ない状況になったことから、当初予定していた文献レビューの進捗が遅れている。

今後の研究の推進方策

昨年度に引き続き文献レビューを進める。TMS研究とネットワークおよび時間的・空間的分断と関連する研究をレビューするとともに、マルチ・チーム研究のレビューも進める。特に、チーム間の関係性がいかに想定されているかについて重点的に整理する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2023年11月より産休・育休取得により、研究を中断したため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] チーム外の知識探求を促す認知の分業体系の役割2023

    • 著者名/発表者名
      大沼沙樹
    • 学会等名
      日本経営学会第97回大会

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公開日: 2024-12-25  

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